ヤフー、ECサイト「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」を10月に統合

ヤフー、ECサイト「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」を10月に統合

規模拡大しサービス拡充、配送も取り組み強化しアマゾンや楽天追撃へ

ヤフーは7月6日、ECサイト「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」を10月に統合すると発表した。

「Yahoo!ショッピング」としてリニューアルするのに合わせ、PayPayモールが強みとしている商品情報などを整理したデザインと、商品を探しやすい検索などの機能の利便性をより高めて提供。商品の取り扱い点数は4億点を超える。

ECサイトを統合して規模を拡大し、サービスも拡充して先行するアマゾンジャパンや楽天グループを追撃する。


(ヤフー提供)

PayPayモールは2019年10月、サービスを開始。ストア評価や商品レビューなど、ユーザーからの支持が高く、ヤフーが設定している出店基準を満たした、厳選されたストアのみが出店するプレミアムなショッピングモールと位置付け、サイズ違いなどによる返品や交換を可能にするなど差別化を図っている。

電気機器メーカーのダイソンや、家電量販大手のヤマダデンキ、化粧品のFANCLなど有名なストアを中心に約1700店舗が出店。取扱高もこの3年で大きく成長した。しかし、豊富な商品数の「Yahoo!ショッピング」と厳選されたストアを抱える「PayPayモール」の2つがあることで、一部のユーザーからデザインや機能、キャンペーンなどの違いや、コンセプトの違いが分かりにくいとの声が出ていた。

また、ヤフーが所属するZホールディングス(HD)のグループ各サービスからの送客が分散してしまうといった課題もあったため、サイト統合で使い勝手を改善し、競争力を強化する。

10月以降の「Yahoo!ショッピング」はデザインや検索などの機能の磨き込みに加えて、「優良ストア」の基準を従来よりも高めた上で、より厳選された「優良ストア」を、検索結果の一覧から分かりやすくアイコンで掲出・訴求する予定。「優良配送」対応商品を増やすなど、ユーザーからのニーズが高い配送面でも取り組みを強化する。

(藤原秀行)

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