シナモン、AI使った輸出入貨物のケースマーク自動読み取りシステム販売開始

シナモン、AI使った輸出入貨物のケースマーク自動読み取りシステム販売開始

高精度でラベル誤貼付防止、人手不足をカバー

AIを使った企業向けソリューションを手掛けるシナモンは7月11日、新たなシステム「Flax Scanner for Case Mark」の販売を7月10日に開始したと発表した。

同システムは輸出入貨物の外装のケースマーク(荷印、シッピングマーク)と輸出入予定の貨物情報データベースのケースマーク情報を、専用AI-OCR(光学式文字読み取り)モデルと照合AIモデルを用いて自動照合。目視による人的ミスでクロスラベル(ラベルの誤貼付)を起こすのを防止するとともに業務負荷の軽減や後継者不足の解消などを実現し、物流業界が抱える往年の課題を解決できると見込む。

「Flax Scanner for Case Mark」は、貨物のケースマークをタブレットのカメラで読み取り、貨物情報データベースの情報から該当する貨物情報をAIが見つけ出し、タブレットに候補を表示する。同システムは95%の読み取り精度、ならびに照合候補5位以内で96%照合精度を実現しているという。


(シナモン提供)

ケースマークと貨物情報の照合には、長年の経験が必要とされ、業務に精通した熟練者が実施している。熟練者のノウハウ継承や人材確保は物流業界が抱える大きな課題で、「Flax Scanner for Case Mark」を活用して課題を解決できるようにする。

誰でも簡単に操作できるよう配慮しており、経験やノウハウを持っている熟練者に頼らず、未熟な業務員でも高い精度で業務を実施することが可能になる。作業者はケースマークを読み込んだその場で、貨物情報の作業指示確認やカーゴラベルの印刷、貼り付けを行えるため、入庫前の貨物情報の印刷やカーゴラベル印刷が不要。ケースマークの照合作業に要していた時間が大幅に短縮されると見込む。

(藤原秀行)

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