10月ごろめど、販促支援も
日本最大の産地直送通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデンは8月25日、熊本市と事業連携協定を締結したと発表した。
同市内で今年10月ごろをめどに、生産者が集荷・出荷できる物流拠点を試験的に設置。生産者の出荷作業に関する負荷を軽減することで、生産者が今まで以上に生産へ集中できる環境の構築を目指す。
物流拠点整備は同市に加え、熊本市の農産物・果物の生産販売や農業経営コンサルなどを行う味咲と連携して実施する。取り組みの詳細は今後詰める。
熊本市内に物流拠点を構えることで、生産者は自身で食材を梱包したり発送したりする必要がなくなり、熊本市内の集荷拠点にコンテナなどでまとめて出荷するだけで、購入者に商品を届けられるようになる。今後は味咲と連携を強化し、熊本県の生産者の物流課題を解決するとともに、販路拡大のサポートを行う予定。
協定に調印した熊本市・大西一史市長(左)とビビッドガーデン・秋元里奈社長(いずれも同社提供)
オンライン直販は「価格を生産者が決めることができる」「自分の農園名でリピーターを作れる」といったメリットがある一方、「生産者自身で商品を梱包して発送する手間がかかる」ことが課題となっている。熊本市は2020年産の農業産出額が全国市町村で9位を誇るほど、農水畜産物の生産が盛んな地域だが、やはり発送時の作業負荷が販路拡大のハードルとなっていた。
■連携協定の内容
・熊本市内への物流(集荷・出荷)拠点の設置
・物流(集荷・出荷)拠点を活用した生産者への簡易な出荷方法の提供
・食べチョクを通じた生産者の販路拡大をサポート
(藤原秀行)