再発防止へ是正命令も
国土交通省は9月9日、エンジンの排出ガスや燃費の性能に関する認証で不正行為を行った日野自動車に対し、認証の基準不適合が確認されたエンジンについて、大量生産に必要な型式指定の取り消しに向けた手続きを開始すると発表した。
基準適合が確認されたエンジンは出荷再開を認める。国交省は同時に、法令違反につながる不正行為を行った同社の体制について、同様の行為の再発を防ぐため、企業体制の抜本的な改革を求める是正命令を出した。
国交省が同社に立り入り検査を実施した結果、排出ガス性能が基準に満たないと確認されたエンジン(トラック・バス用エンジン1機種、建設機械等用エンジン3機種)について、型式指定を取り消す方針を固めた。一方、排出ガス性能が基準に適合していると確認できたエンジン(トラック・バス用エンジン3機種、建設機械等用エンジン4機種)は出荷再開を認める。
日野自動車は同日、「本是正命令を真摯に受け止め、命令内容を踏まえた抜本的な再発防止策を策定し実行するとともに、継続的に改善および強化を図り、二度と不正を起こさない企業風土ならびにガバナンスの確立に覚悟を持って取り組んでまいります」とのコメントを出した。
(藤原秀行)