米デカルト・データマイン調査、消費低迷が影響か
米調査機関デカルト・データマインが12月12日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、11月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比21.1%減の132万4644TEU(20フィートコンテナ換算)だった。
新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が混乱した2020年6月以来、26カ月(2年2カ月)ぶりに前年実績を割り込んだ8月から4カ月連続のマイナスで、9月からは2桁の落ち込みが続いている。
1~11月の累計は2.4%減の1833万8358TEUとなっており、通年ベースで前年実績を下回る公算が大きくなってきた。米国でインフレや金利上昇が長期化していることが消費者の購買意欲を減退させ、輸入に影響を及ぼしているとみられる。
国・地域別で見ると、ベトナムを除く9か国・地域がマイナスを記録。シェア5割強で取扱量トップの中国は30.0%減の75万3857TEUで、3カ月続けて前年実績から2割超の落ち込みを記録した。
取扱量2位の韓国は0.7%減の16万298TEU、3位のベトナムは25.6%増の11万2543TEU、4位の台湾は9.7%減の7万2328TEUなどと減速が目立った。
11月の主要品目別実績は、上位10品目全てが前年実績割れ。トップの家具類は18.7%減、2位の機械類も9.7%減、3位の電子電機も11.4%減などとなった。
米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の10月分は3.8%減の44万9734TEUで低迷が続いている。中国向けは6.4%減の13万3756TEU、2位の日本向けは2.8%増の5万5179TEUだった。
(藤原秀行)