人手不足深刻化踏まえ、大幅な物流業務効率化図る
JFEスチールとJFE物流、千羽海運(徳島市)、ジャパン マリンユナイテッドは1月19日、専用パレットを活用し、車両により船への商品の積み降しを行う「ロールオンロールオフ方式」で積み揚げ荷役を展開する鋼材運搬船(RORO船)「JFE白隆」を新造、就航したと発表した。
船内荷役装置による自動積み付けが可能な貨物艙2層式の鋼材運搬船は国内で初めてという。船員や荷役要員の不足が深刻化する中、同船の活用で物流業務を大幅に効率化したい考え。
世界でも類を見ない専用車両の船側乗り込み方式を採用し、新規に開発された特殊荷役装置による船内荷役作業の完全自動化により大幅な物流の効率化を達成した「白隆丸」の後継船。貨物艙を2層にすることにより、積載可能貨物量を大幅に増加させ、船員の労働生産性向上や輸送トン当たりのCO2排出量削減などを実現する。
実際の輸送に投入することで、製品ハンドリング回数減少による安全・品質リスクの削減、幌付きパレットによる雨天荷役の実現、専用車両・パレット活用による荷役能率向上(荷役要員の労働生産性向上)といった効果が見込めるとみている。
JFE白隆
専用車両による荷役の様子
貨物艙2層でのパレット積み付け(いずれもプレスリリースより引用)
【本船概要】
主要寸法:全長115.0m × 幅22.0m
載貨重量:5,040トン
総トン数:8,576トン
(藤原秀行)