経産・国交省が高速道路でEV充電器の整備促進へ、25年度までに2倍強の1100口目指す

経産・国交省が高速道路でEV充電器の整備促進へ、25年度までに2倍強の1100口目指す

補助金は3倍に引き上げ、路外の設備活用も

経済産業省と国土交通省は3月30日、EV(電気自動車)の普及促進の一環として、高速道路で充電器の大幅増加と高出力化・複数口化を促し、利用者がいつでも快適にEV充電できる環境を確立するための政策を公表した。

高速道路のSA・PAでEV普及と車載電池容量拡大に伴い、より高出力の充電器整備を求める声が多くなっている上、2023年中に高速道路上で初めての水素ステーションが設置される予定のため、両省は具体的な取り組みをまとめ、順次講じていく構え。

主なポイントは以下の4点。
①高速道路における2025年度までの整備計画の公表
②充電インフラ補助金の予算拡充・補助額の引き上げ
③高速道路外のEV充電器活用の検討
④SA・PA 駐車場の整備費用への国費支援制度の創設

このうち④は、開会中の通常国会に、支援制度創設に関する道路整備特別措置法と独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法の改正案を提出しており、会期中の成立を目指している。

①に関しては、東京電力ホールディングスと中部電力が出資し、急速充電器の整備を手掛けるe-Mobility Powerが東日本、中日本、西日本の各高速道路運営会社管内のSA・PAで、現在は約500口のEV充電器を2025年度までに2倍強の約1100口まで増やすことを掲げている。

②は経産省の充電インフラ整備補助金を前年度の約3倍の175億円まで拡充し、充電器の高出力化などを図る。③はETCカードを活用し、いったん高速道路から出て充電器を使った後、また高速道路に戻りやすくすることを想定しており、24年度から順次実施できるようにすることを目指す。

(藤原秀行)

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