日本通運とビール物流子会社4社、鉄道輸送障害時のバックアップ輸送体制構築で連携

日本通運とビール物流子会社4社、鉄道輸送障害時のバックアップ輸送体制構築で連携

災害頻発受け、迅速な輸送モード変更提案可能に

NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は6月30日、傘下の日本通運がアサヒロジ、キリングループロジスティクス、サッポログループ物流、サントリーロジスティクスの4社それぞれと、鉄道輸送における自然災害発生時のバックアップ輸送体制の構築、および「2024年問題」をはじめとする将来の労働力不足に対応するため、「物流課題解決に向けた協業体制強化による物流安定化に関する協定書」を締結したと発表した。


(プレスリリースより引用)

長距離トラック輸送は大量一括輸送が可能で環境負荷が低い鉄道貨物輸送へのモーダルシフトが注目される一方、近年は地震や台風、集中豪雨、大雪などの自然災害が多発し、サプライチェーンに影響を及ぼすリスクが高まっており、顧客から代替の輸送手段や輸送ルートの提案、輸送障害発生時の迅速な代替輸送力の提供を求める声が高まっている。

そこで、関係者間であらかじめ鉄道貨物輸送事業およびトラック輸送事業の協業体制を強化し、輸送障害発生時におけるバックアップ輸送体制を構築しておくことで、安定したサプライチェーンの稼働を維持することを目指す。

協業は輸送障害が発生した際、ビール物流事業会社4社が対応可能な範囲で車両を手配し、各貨物駅において鉄道で輸送することができない貨物を積み替え、配達先まで届けるサービスの構築を目指す。

今後は他の企業に対しても、協定の枠組みへ参加するよう呼び掛け、輸送障害発生時のバックアップ体制をさらに強化することを念頭に置いている。併せて、気象予報会社と連携し、自然災害で鉄道輸送網が寸断される前に気象予報データと鉄道運行予測情報に基づき、早期にトラックへの輸送モード変更を顧客に提案できるようにする。

(藤原秀行)

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