医薬品輸送容器のアンバリゾジャパン、千葉・成田に生産・リサイクル&調温サービスセンター開設

医薬品輸送容器のアンバリゾジャパン、千葉・成田に生産・リサイクル&調温サービスセンター開設

再利用の促進図る

医薬品輸送用の環境配慮型温度管理容器を手掛けるフランスのEMBALL`ISO(アンバリゾ)の日本法人EMBALL`ISO Japan(アンバリゾジャパン)は7月6日、千葉県成田市に「生産・リサイクル&調温サービスセンター」を開設したと発表した。

2009年から自社容器のリサイクルを進めてきたアンバリゾは、現在では世界80カ国以上で使用後の温度管理容器を回収できる国際的ネットワークを構築している。

日本で回収した容器と保冷剤は、成田のサービスセンター(作業・保管スペース約1100㎡)に送り、洗浄・補修を済ませた後に品質チェックを行い、再利用可能な状態になった容器は、新品同等の温度管理性能があることを保証する。サービスセンターは品質を担保するため、アンバリゾジャパンが直営で管理・運営する。

主力製品のパレットシッパー(容器)は繰り返し再利用することで、使い捨てした場合と比べると、1回の使用当たりのCO2排出量を90%以上削減できると見込む。

アンバリゾの手掛けるパッシブ型温度管理容器は使用前に保冷剤を調温する必要があるが、アンバリゾの提供するReady to use(調温サービス)はユーザーが煩わしい事前準備をする必要がなく、アンバリゾが必要な温度に設定した温度管理容器を準備して配送する。

ユーザーは容器が届き次第、荷物を中に入れてすぐに発送できる。手間やコストを削減できるといったメリットのほかにアンバリゾのトレーニングされたスタッフによって調温することで、温度逸脱のリスクを最小限に抑えられると見込む。

アンバリゾジャパンのサービスセンターは潤沢な在庫を準備している上、成田空港より車で約20分圏内の好立地のため、アンバリゾ製品を利用した医薬品輸出は迅速かつ低コストでフォワーダー各社倉庫やユーザーのオペレーションセンターへ搬入することが可能とみている。

当該センターは日本での保冷容器生産拠点として整備・活用する計画。アンバリゾは幅広い保冷容器のラインアップを取り揃えているが、生産拠点として日本の顧客への多種多様なニーズに迅速に応えるとともに、アンバリゾのグローバル生産拠点の1つとしてリスクを分散し、製薬会社の物流を支えるパートナーとして強固なサポート体制の構築を図る。


(アンバリゾジャパン提供)

(藤原秀行)

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