遠隔操作・AIロボットのTelexistence、ソフトバンクロボや台湾フォックスコンと連携

遠隔操作・AIロボットのTelexistence、ソフトバンクロボや台湾フォックスコンと連携

量産や海外展開の加速狙い、230億円資金調達も発表

遠隔操作・AIロボットの開発を手掛けるTelexistence(テレイグジスタンス、TX)は7月6日、シリーズB(事業成長期)ラウンドで約230億円の資金調達を完了したと発表した。

過去3回の資金調達ラウンドでリード投資家を務めたモノフル系ベンチャーキャピタル(VC)のMonoful Venture Partners、KDDI系列の投資ファンドKDDI Open Innovation Fund、欧州の航空機製造大手エアバス系VCのAirbus Venturesからの追加調達に加え、新規投資家としてソフトバンクグループ(SBG)、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下の富士康科技集団(フォックスコン、Foxconn)、VC大手のグロービズ・キャピタル・パートナーズ(GCP)も名を連ねた。

TXはまた、SBGの子会社ソフトバンクロボティクスグループ(SBRG)と北米およびその他地域でのロボティクス事業推進を目的とした戦略的事業提携で合意したと発表した。さらに、フォックスコンとはTXの次期モデル「GHOST」の生産技術確立・量産へ連携を進めることも決めた。

加えて、TXは今回の資金調達に伴い、SBRGの吉田健一氏 、GCPの野本遼平氏が新たに取締役に就任することも開示した。


遠隔操作ロボットの様子(いずれもTX提供)

TXは、数十台レベルの小規模なロボットの研究開発・実証実験のステージから、数百台の自社ロボットを工場外の動的環境下に展開し、商業ベースで大規模かつ日常的に運用するフェーズに突入しているという。今後は国内外で幅広く人材を募っていく方針。

TXの遠隔操作ロボットは、ファミリーマートが店舗の棚に飲料を補充する作業に採用。センコーグループホールディングス(GHD)とも物流施設での活用に向け実証実験を展開するなど、事業領域拡大を図っている。

(藤原秀行)

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