富士ロジテックHD、プラスオートメーションと連携しAMR導入で35%のコスト削減達成

富士ロジテックHD、プラスオートメーションと連携しAMR導入で35%のコスト削減達成

フォークリフト代替

富士ロジテックホールディングス(HD)は7月24日、物流ロボットをサブスク型で提供するプラスオートメーションと連携し、AMR(自律走行搬送ロボット)「JUC-S800R」を、神奈川県相模原市で日本GLPが開発した巨大物流施設「ALFALINK相模原」内の自社物流センターに導入したと発表した。プラスオートメーションも7月6日に公表済み。

富士ロジテックHDとプラスオートメーションは今年1月から約3カ月間、同センターでAMRを用いた実証実験を共同で実施。検証を重ねた結果、省人化と生産性の面で効果を確認できたため、正式な運用開始に踏み切った。

同センターは、作業員とフォークリフトがロボットと混在して動き回っている。効率化に加え、安全かつ確実に作業が遂行できるよう、ロボットの走行ルートや作業プロセスのデータを蓄積。また、ロボットがより正確に位置を計測できるよう、反射ポールを設置するなど、現場でのフィードバックを生かした改善を繰り返してきた。

その結果、従来の作業員とフォークリフトを用いた作業に比べ、コスト面では約35%の削減に成功。また、同作業に関わる人員をトラックへの積み込みや庫内の配置変更など、人でなければ難しい付加価値の高い作業へ配置することができたという。


導入したAMR


効率・省人化

「JUC-S800R」はパレットを下から持ち上げるジャッキアップ型のAMRで、800kgまでの荷物を回転させずに自動で積み下ろしができるのが特徴。自己位置を推定し自律走行するため、倉庫内のレイアウトを大きく変更する必要がなく、様々な環境に合わせて迅速に運用を始められる。

AMRを導入したALFALINK相模原物流センターは保有面積が約5500坪に上り、最長距離は横方向200m、縦方向70mに達する。ピッキング作業はフォークリフトを使って作業員が行っていたが、移動時間が負荷となっていた。また、同センターは入出庫バースが同居していたり、異なる商材を組み合わせて出荷したりすることが多く、柔軟なオペレーションが求められていた。


BeforeとAfter

【導入拠点概要】
拠点名:神奈川事業部 ALFALINK相模原物流センター
所在地:神奈川県相模原市中央区田名字赤坂3700番1
総保管面積:5458坪(1万8043㎡) ※営業倉庫登録面積:5572坪
構造:鉄筋コンクリートPC造/免震構造 地上5階(一部6階)建て
主な設備:低床、オールシャッター化、トラック待機場など

(藤原秀行)

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