川崎汽船、香港で鉄鋼原料輸送船に舶用バイオ燃料供給

川崎汽船、香港で鉄鋼原料輸送船に舶用バイオ燃料供給

ライフサイクルで84%のCO2削減効果見込む

川崎汽船は9月8日、グローバルに供給網を展開する舶用燃料サプライヤーのPeninsula(ペニンシュラ)と舶用バイオ燃料供給契約を締結し、資源メジャーのBHPの協力を得て、8月11日に香港で川崎汽船運航の鉄鋼原料輸送船「CAPE AMAL」が舶用バイオ燃料の供給を受けたと発表した。

本船は8月29日にバイオ燃料を利用した航行を開始した。

バイオ燃料は環境負荷低減が可能な代替燃料で、船舶の既存のディーゼルエンジンの仕様を変えずに使用することが可能で、バイオ燃料に含まれるFAME(脂肪酸メチルエステル)は従来の化石燃料と比べてライフサイクル(原料の栽培から最終的な燃料利用まで)で約84%のCO2削減効果が期待できるという。

バイオ燃料はFAME24%に低硫黄燃料油(VLSFO)を混合した「B24」。食料や飼料と競合する原料の使用を避けたバイオマスなどの再生可能な有機資源を原料に用いている。

川崎汽船は環境に関わる長期指針「“K”LINE 環境ビジョン 2050~青い海を明日へつなぐ~」の中で、国際海事機関(IMO)が定める2030年目標「CO2排出効率を08年比40%改善」を上回る「50%改善」を目指している。さらに、2050年の目標として温室効果ガス排出ネットゼロに挑戦していくことを掲げている。

その達成へ今後も環境負荷低減が可能な代替燃料導入へ取り組んでいく構え。

(藤原秀行)

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