ごみ自動回収装置を活用、リニューアブルの化学品や燃料油生産目指す
商船三井と出光興産は9月26日、海洋プラスチックの再資源化(油化ケミカルリサイクル)に向けた実証実験を共同で始めると発表した。
商船三井グループの日本栄船は海洋環境保全のため、タグボートの基地として利用している広島市営桟橋に海洋浮遊ごみ自動回収装置「Seabin(シービン)」を設置している。実証実験では、「Seabin」を利用して回収した海洋プラスチックを原料に用いて、出光興産の子会社ケミカルリサイクル・ジャパンが油化ケミカルリサイクル技術により生成油を生産する。
(プレスリリースより引用)
一連の取り組みを通じ、出光興産は石油化学製品や燃料油の原料として生成油が利用可能かを確認するとともに、海洋プラスチックの再資源化の実現可能性を検証する。将来は海洋プラスチック由来の生成油を原料に、出光興産の石油精製・石油化学装置を活用して「リニューアブル化学品」や「リニューアブル燃料油」の生産を目指す。
「Seabin」は平泉洋行が販売する、海水を毎時2万5000ℓ吸収し、潮流に浮遊する海洋ごみを回収する装置。2022年に商船三井が採用した。
(藤原秀行)