歯科用品通販の歯愛メディカル、石川・能美で5.3万㎡の新物流拠点竣工

本社機能も移転、保管・出荷能力を3倍以上に拡大計画

歯愛メディカルは10月2日、石川県能美市で建設を進めていた「新本社ロジスティクスセンター」が同日竣工したと発表した。併せて、本社機能を同センターに移転した。

地上2階建て、延べ床面積は5万2734㎡。現行のロジスティクスセンター（石川県白山市）からの移転は今年12月末までに終える予定。

近年の売り上げ増加と新型コロナウイルス禍に伴う感染対策商品・衛生用品の受注拡大で出荷遅延が発生したため、商品保管・出荷能力の強化を検討。2020年11月に経済産業省「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」の採択を受け、事業成長を中長期で支えるための事業基盤強化を一層推し進めることを目指し、新センター開設に踏み切った。

新センターはパレット自動倉庫、ADAPT（バケット自動倉庫、日本初導入）、AMR（自律移動ロボット）など最新鋭のマテハン設備を導入。作業効率と生産性の向上を後押しし、商品の保管・出荷能力を現行のセンターの3倍以上に高めていく予定。出荷体制の安定化・迅速化を図る。

さらに、新センターを活用し、3PL事業の拡大を念頭に置いている。今後の本格稼働に向けて新たな顧客（提携）企業の募集を開始し、「2024年問題」の解決に貢献していきたい考え。

新センターは災害時用のヘリポートを設けており、地元の能美市と同日付で災害時における避難所としての施設利用に関する協定書と物資供給に関する協定書を締結済み。災害時等には周辺地域の災害対応拠点としての役割を担うことと併せて、周辺地域への生活必要物資の供給拠点としての役割も担当することを想定している。

新物流センターの概要

（藤原秀行）