トランコム、多機能の大型物流拠点を国内6カ所で運営へ

トランコム、多機能の大型物流拠点を国内6カ所で運営へ

新経営ビジョンで明示、「2024年問題」受けた中継輸送や共同配送など展開

トランコムは10月31日、東京都内で2023年9月中間連結決算の説明会を開催した。

新たに制定した経営方針「TRANCOM VISION2025」を公表。その一環として、全国の主要エリアに「C-AREA」と呼ぶ多機能な大型物流拠点を配置し、トラックドライバーの長時間労働規制強化に伴う物流現場の混乱が懸念されている「2024年問題」などへの顧客企業の対応を後押ししていく意向をあらためて表明した。

既存拠点を活用した「C-AREA久喜」(埼玉県久喜市、延床面積6869坪)、「C~AREA東海」(愛知県東海市、6819坪)の2棟に加え、2021年7月に埼玉県蓮田市で新築では第1号となった「C-AREA蓮田」(延床面積2万3787坪)を開設。

今年7月には神奈川県厚木市で「C-AREA厚木」(7461坪)、10月には愛知県一宮市で「C-AREA一宮」(9519坪)、24年8月には大阪府茨木市で「C-AREA茨木」(1万1525坪)を順次開設していく方針を重ねて打ち出した。直近ではトータルで6カ所とする計画だ。

各拠点では2024年問題に対応するための中継輸送や特定業種の共同配送、先進的物流機器導入による自動化などを図っていく方針。


C-AREAの展開イメージ(トランコム説明資料より引用)

説明会に登壇した神野泰弘社長は、C-AREAに関し、2025年をめどに東北や中国、九州の格エリアにも展開していくことを目指す姿勢を強調。「共同配送や帰り荷(の獲得)など、世の中の(物流用車両の)総台数を減らして環境にも貢献していこうということに貢献する上で、ある程度は業種、業態を絞らなければならない」と狙いを説明した。

「TRANCOM VISION2025」はこのほか、営業体制の強化、物流のビッグデータを活用した新たなビジネスの創出などを打ち出している。

(藤原秀行)

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