様々な客層に販路拡大などを評価
日本物流団体連合会(物流連)は11月10日、令和5年度(2023年度)の「モーダルシフト取り組み優良事業者公表・表彰制度」の受賞者を発表した。
同制度は今年で10回目の開催で、モーダルシフト最優良事業者賞(大賞)は、佐川急便と全国通運の2社が獲得した。大賞に2社が入るのは7年ぶり。
佐川は「飛脚JR貨物コンテナ便」がテーマ。全国約2万6000人のドライバーが、トラックだけでなく鉄道コンテナの貸切営業も行い、鉄道を使用したことがない中小企業を含めて、様々な客層に販路を広げている点を高く評価した。
全国通運は「卸売業者と複数の小売業者の連携による鉄道貨物へのモーダルシフト」を展開。卸売業者と複数の小売業者が連携して小口配送していた商品を集約し、元来は鉄道輸送を行っていなかった商品も輸送できるようになったことで、環境負荷低減だけでなく、農林水産物・食品などの持続可能な物流に大きく貢献した点に注目した。
表彰式は11月21日に東京・芝公園の東京プリンスホテルで開く。
各賞の受賞者は以下の通り。
【モーダルシフト最優良事業者賞(大賞)】
佐川急便
「飛脚JR貨物コンテナ便」
全国通運
「卸売業者、小売業者と連携した鉄道貨物輸送への転換」
【モーダルシフト取り組み優良事業者賞】
①実行部門
「全社的な幹線区間の輸送において、鉄道・海運の利用比率が40%超を達成」
山九
日本通運
②改善部門
該当なし
③新規開拓部門
SBS東芝ロジスティクス
「照明機器の鉄道モーダルシフトを実現」
NRS
「化学製品の中距離鉄道輸送へのモーダルシフトを実現」
タイセイ
「氷菓の鉄道モーダルシフトを実現」
日本通運
「小型家電・家具製品等の海上モーダルシフトを実現」
④有効活用部門
山九
「3社の海上輸送へのモーダルシフトを実現」
丸和通運
「紙製品の鉄道モーダルシフトを実現」
(藤原秀行)