【動画】uprがアシストスーツ2種類の試着体験会開催

【動画】uprがアシストスーツ2種類の試着体験会開催

物流現場などの腰痛リスクや疲労を軽減

パレット・マテハン機器のレンタルを手掛けるユーピーアール(upr)は4月19日、東京都内の本社で、作業現場で腰などへの負荷を軽減する「アシストスーツ」のメディア向け試着体験会を開催した。電力などを用いて補助の力を生み出す「動力タイプ」と、電力などに頼らず構造自体で体に掛かる負荷を減らす「無動力タイプ」の2種類でそれぞれ製品を紹介、効果をアピールした。

併せて、同社がアシストスーツを取り扱うようになった背景についても説明。「パレット事業の多くは現場作業員の方々に支えられている。身体への負担を少しでも軽減したいと思い、事業参入を決意した」と強調した。


サポートジャケットの「Bb+FIT(SLIM)」タイプ(upr資料より引用)


「マッスルスーツ」のデモ

「アクティブパワースーツ」のデモ

「動力タイプ」は、背面の部分に組み込まれた人工筋肉に手動ポンプで圧縮空気を注入し、ばねとなって動きを補助する「マッスルスーツ」(イノフィス製)と、センサーが腰の動きを把握し、モーターを使って作業をサポートする「アクティブパワースーツ」(ATOUN製)が登場。いずれのタイプもより少ない力で重い物の上げ下ろしなどをできるようにするのが特徴だ。販売価格は前者が税別80万円、後者が90万円。

「無動力タイプ」は、装着することで負担の少ない姿勢の角度を保てる「サポートジャケット」3タイプがお目見えした。大きなベルトで腰回りを包み、脊椎や椎間板への負荷を抑えるほか、前屈や起き上がりの動作を続けても疲れを軽減できるよう設計している。価格は税別2万5000~3万6000円。

uprはサポートジャケットについて、軽量なことなどから物流現場に加え、長時間の立ち仕事や中腰の姿勢を強いられる警備員、介護・医療、調理といった業務にも活用できると説明している。

同社は2010年に東京理科大と共同でアシストスーツの共同研究を開始。14年に実用化を果たし、販売・レンタルをスタートした。16年には自社製アシストスーツの開発に成功、18年には世界で初めて2万円台の製品を市場に投入した。

同社は物流現場の完全自動化は導入コストの高さや業務の複雑さなどを理由に当面実現が難しいとみており、まずはアシストスーツの普及で物流などの現場負荷を着実に解消、腰痛の予防にもつなげていきたい考えだ。

(藤原秀行)

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