関西地盤の中堅ゼネコン三和建設、年初に東西4カ所・17棟の危険物倉庫着工

関西地盤の中堅ゼネコン三和建設、年初に東西4カ所・17棟の危険物倉庫着工

過去3年間竣工分と同程度の棟数を2カ月で達成

関西を地盤とする中堅ゼネコンの三和建設(大阪市)は2月20日、関東と関西4カ所で計17棟の危険物倉庫の工事に着手したと発表した。

同社は特殊機能倉庫に特化した倉庫建設ブランド「RiSOKO」(リソウコ)を展開している。その一環として、山九の「北勢第3物流センター」(三重県菰野町)敷地内で危険物倉庫建設の地鎮祭を同日、現地で開催した。


山九「北勢第3物流センター」完成予想図

このほか、今年に入り、大阪地盤の物流企業、藤原運輸(大阪市)や道路用アスファルトの販売・配送などを手掛ける横田瀝青興業(兵庫県姫路市)、プロロジスが茨城県古河市で開発している物流施設向けにそれぞれ危険物倉庫の建設を開始。今回の山九案件を加えて総延床面積は約1万7000㎡に上る。

三和建設によると、同社が直近3年間に竣工した危険物倉庫と同等の棟数に、24年の初動2カ月で着工したことになる。

RiSOKOは売上の20%を担う事業の基軸に育てることを目指して2017年10月にブランドを設立。23年には50%を超えるまでになった。RiSOKOは危険物倉庫や冷蔵冷凍倉庫など、特殊な機能を持つ倉庫を対象としており、特に近年は特に危険物倉庫の引き合いが増えているという。

危険物倉庫は従来のような自家倉庫に代わり、港湾運送に限定されない物流業者やデベロッパーが事業主となって内陸部で複数棟を同時に施工する案件が増えている。同社は業界を取り巻く企業各社のコンプライアンス意識の高まりに加え、国家戦略としてのリチウムイオン充電池や半導体の増産体制の整備、EC市場の拡大など輸出入に限らない国内物流での危険品取り扱い量の増大が背景となっていると分析している。

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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