G7交通担当相が緊急会合、紅海で船舶攻撃のフーシ派を強く非難

G7交通担当相が緊急会合、紅海で船舶攻撃のフーシ派を強く非難

宣言で拿捕の船員早期解放要求

G7(主要7カ国)は2月20日夜、紅海でイエメンの親イラン武装組織フーシ派が船舶に攻撃を繰り返している事態を受け、オンラインで緊急の交通担当大臣会合を開催した。日本からは斉藤鉄夫国土交通相が出席した。

会合はフーシ派の行動を「世界の海上貿易にとって重要な航路である紅海の航行の自由を著しく妨げており、この地域の安全保障と船舶の安全、危機管理に重大な脅威をもたらすことに留意する」などと強く非難した上で、昨年11月に日本郵船が英国のギャラクシー・マリタイムから用船していた自動車専用船「GALAXY LEADER(ギャラクシー・リーダー)」がフーシ派に襲われたことを踏まえ、同船と乗員25人を早期に解放することを求める大臣宣言を出した。

また、G7が今年4月にイタリアで開催する予定の交通大臣会合で、サプライチェーンの安全性や円滑性を確保する策を協議するワーキンググループ(作業部会)の立ち上げで合意できるよう取り組む方針を確認した。


会合の様子(国土交通省ホームページより引用)

宣言は、フーシ派の攻撃で民間の船舶が紅海を避け、喜望峰周りで航行するようになり、海上輸送に要する時間が伸びたりコストがかさんだりしていることに言及。

「結果として、世界的なサプライチェーンや製造工程に対する多大な混乱、船舶の遅延や運航スケジュールの信頼性低下、運賃上昇をもたらすだけでなく、船舶による温室効果ガスの排出を増加させ、気候変動に関する政策に悪影響を及ぼす」と強い懸念を表明。G7として連携し、対応を図ることで一致した。

(藤原秀行)

災害/事故/不祥事カテゴリの最新記事