排出分の回収・貯留向け、脱炭素への貢献目指す
川崎汽船とLNG(液化天然ガス)輸送の日本ガスラインは4月1日、CCS(CO2回収・貯留)向けの液化CO2海上輸送で、内航輸送と外航輸送を組み合わせた円滑で効率的な海上輸送サービスを提供することを目指し、液化CO2海上輸送のマーケティングを担う合弁会社を設立すると発表した。
川崎汽船は、商業ベースで世界初となる、北欧で進められているCCSプロジェクト「Northern Lights(ノーザンライツ)」向け液化CO2輸送を2024年に開始する予定。ロンドンを拠点とする子会社の“K” LINE LNG Shipping (UK)に液化CO2船の管理に従事する専門の組織を立ち上げ、安全で信頼性の高い輸送の実現に取り組んでいる。
日本ガスラインは、内航海運では唯一のLPG船専門オペレーターとして60年以上にわたり高圧ガスタンカーの運航・荷役・管理に関する技術・知識・経験を蓄積している。特にCCSに関しては液化CO2運搬船の運航・管理を担い、液化CO2海上輸送における運航・荷役技術の開発を進めている。
両社がタッグを組むことで、安全・安定した質の高い液化CO2海上輸送サービスを実現し、世界の脱炭素の潮流に加わっていきたい考え。
合弁の署名式に参加した(左から)川崎汽船・佐々木純カーボンニュートラル推進グループ長と金森聡常務執行役員、日本ガスライン・邑松泰宏社長と石﨑和久代表取締役専務(プレスリリースより引用)
(藤原秀行)