航空管理システムも同時導入、26~27年の国内展開目指す
ヘリコプター運航などを手掛けるAirXは4月18日、EVE Air Mobilityと、同社が開発する「空飛ぶクルマ」の電動垂直離着陸機(eVTOL)購買権に関するLOI(基本合意書)契約を締結したと発表した。
同社と空飛ぶクルマの購買権に関する契約を結んだのは日本で初めてという。
契約には最大10機のeVTOL確定オーダーと40機のオプション購入権、都市型航空交通管理ソフトウェア「Vector」の活用が盛り込まれている。AirCは日本国内で2026~27年にかけてサービス開始することを目指す。
機体のイメージ(AirX提供)
EVEはブラジルの大手旅客機メーカーEMBRAER(エンブラエル)がグループ展開する、都市型エアモビリティ(UAM)エコシステムの開発を手掛けている。主にeVTOLの開発や航空交通管理システム、グローバルサービスおよびサポートネットワークを提供している。
昨年7月には、ブラジルのタウバテにeVTOL生産施設を建設する方針を発表。26年には機体納品とサービス展開の開始を予定している。
eVTOLはリフト・クルーズタイプ(飛行機のような固定翼を備えるのと同時にドローンのようにローターを複数取り付けているタイプ。効率的に長距離を飛行できるのが特徴)で、土地の広さが限られたエリアで有効活用が見込めるため、AirXは日本の都市部や屋上ポートへの離発着に適していると想定。都市部や地域間を結ぶ交通手段として導入することで移動の可能性を広げられると考え、提携に踏み切った。
■EVE開発のeVTOL概要
搭乗者数 |
航続距離 |
形式 |
5名(パイロット1名、乗客4名 |
約100km |
リフト・クルーズタイプ |
(藤原秀行)