日通が日本総代理店務める中国船社の山東港口航運集団、新たにRORO船サービス開始

日通が日本総代理店務める中国船社の山東港口航運集団、新たにRORO船サービス開始

北東アジアとの間で運行

NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は8月29日、傘下の日本通運が日本総代理店業務を務める中国山東省の船会社、山東港口航運集団有限公司(SPGS)が新たにRORO船サービスを開始したと発表した。


横浜港の大黒ふ頭に入港したSPGSのRORO船「PES ALIOTH」(プレスリリースより引用)

SPGSは山東省青島に本社を置く国営企業の山東省港口集団有限公司のグループ会社で、中国国内の内航航路や中国~韓国間の貨客国際フェリーなどの運航を手掛けている。日通は2022年12月からPGSの日本総代理店業務と東京・横浜・大阪・神戸におけるコンテナターミナル業務を受託している。

新たに開設したRORO船サービスは、既存のCKDD(China-Korea Daily Delivery)サービスを拡大する形で、新たな本船を投入し、山東省港湾を中心とした中国各港-日本各港、フィリピン、韓国などの北東アジア間で運行する。

サービス初便として8月19日朝、「PES ALIOTH」が横浜港の大黒ふ頭に入港・着岸した。輸出貨物として日本の自動車メーカー車約200台の積込み作業を実施し、同日午後に連雲港向けに出発した。

今後は横浜港に年間12回程度の寄港を予定しており、コンテナ定期船サービスと並ぶ新たなサービスとして、顧客の需要に応じた不定期配船として運航していく予定。新たにRORO船サービスを展開することで輸送力を拡充し、自動車、建機などの非コンテナ貨物にも対応した高品質なサービス提供体制を構築、青島港に加えて一層の発展が見込まれる中国華北地区沿岸部とのビジネス拡大に貢献していきたい考え。

併せて、NXグループが提供する内航海上輸送サービスや鉄道輸送サービスと連携し、さらなるサービス・品質の向上に取り組む。

【PES ALIOTH 概要】

船名 PES ALIOTH
船籍 パナマ
船型 RO/RO船
全長 167.72m
総トン数 17,137トン
積載能力 5,963トン
運航船社 山東港口航運集団有限公司(SPGS)

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事