座学と実地を同一箇所で一本化して実施へ
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横浜冷凍(ヨコレイ)の吉川俊雄会長は6月3日、横浜市の子安エリアで整備する、社員の教育・研修などに用いる新拠点の建設予定地で記者会見し「当社の技術を伝承し、未来につないでいきたいという思いがあった。新たな時代を切り開く人材を育てたい」と強い意気込みを見せた。
新施設は「横浜みらいHRD(Human Resource Development、仮称)」と「横浜みらいサテライト(仮称)」で構成。「HRD」はワンフロアで一度に100人が座学研修できる部屋などを備える一方、「サテライト」は冷蔵倉庫で実際にフォークリフト操作などを体験できる実地研修用スペースを設ける予定だ。
吉川会長は「そもそも冷蔵庫とは、物流とは何ぞや、自然冷媒とはいったい何か、といった基本的な事柄にきちんと答えられるということが荷主企業の方々との信頼関係をつくり上げる。当社社員であれば最低限備えているというボーダーラインの基礎教育はきちんと行っていきたい」と強調。
岩渕文雄社長は「冷蔵倉庫の現場は日々忙しさにかまけて、日常をただこなす状態になりがち。1人1人が考えて行動できるようにするのと同時に、ある程度機械化を進めて楽に日々の作業ができる環境を整備するのが一番大事だと思うので、そうした点に力を入れていきたい。そのことを理解してもらうためにこの拠点を活用していきたい」と意気込みを見せた。
会見に臨む吉川会長(右)と岩渕社長
新施設の完成イメージ(横浜冷凍提供)。手前側が「HRD」、奥側が「サテライト」。右は首都高
会見に同席した井上祐司常務取締役は「(教育費に)年間数億円は払っている」と説明、新施設を冷蔵倉庫事業などの教育の中核的存在にしたいとの意向をにじませた。
教育施設の開設準備委員長を務める岡田洋執行役員京浜ブロック長は「従来は座学の研修が本社、実地研修は各地の拠点とばらばらだったが、新施設で一本化して行えるようになる。社員の念願の施設だった」と強調した。
(藤原秀行)