パナソニックコネクト、物流現場のDX促進で新たなソリューション2種類の提供開始

パナソニックコネクト、物流現場のDX促進で新たなソリューション2種類の提供開始

倉庫の業務進捗確認、トラック別の待機時間や付帯作業の割り出しも可能に

パナソニックコネクトは1月15日、物流現場のDX促進のため、新たに倉庫業務のデジタル化や省力化を後押しする倉庫実行管理システム(WES)「ZetesMedea」(ゼテス メディア)と、配送業務の進捗状況などを可視化する「ZetesZeus」(ゼテス ゼウス)のソリューション2種類の提供を新たに始めると発表した。

各ソリューションは同社の100%子会社、ベルギーのZetes(ゼテス)が展開しており、日本でも本格的に提供することで、「2024年問題」への対応として強く求められているトラックドライバーの荷待ち・荷役時間短縮などに貢献していきたい考え。

ゼテス メディアは顧客企業が日常的に使っている基幹システムと連携。現場管理者が入荷検品やピッキングなどの業務がどの程度進んでいるかをリアルタイムで確認し、必要に応じてスタッフへ対応を指示できるようにする。業務に課題がある部分のみ、ゼテス メディアを利用できるため、既存のシステムを大規模に改修する必要がないのがメリットという。

将来はAMR(自律走行搬送ロボット)やロボットアーム、自動倉庫といった自動化機器とも連携できるようにする。


ゼテス メディアの運用デモ。荷物のコードを読み込めばすぐに商品データを登録できる(パナソニックコネクト提供)

ゼテス ゼウスは、2018年から提供している、配送計画や運行を管理するシステム「ZetesChronos」(ゼテス クロノス)と連携し、個々の自社トラックの配送先別滞在時間や遅延率、トラブルの発生履歴からドライバーがどの程度荷待ちを強いられたり、積み降ろしなど付帯作業を担わされたりしているかを割り出す。算出したデータを踏まえ、待機時間短縮の具体策などを検討することが可能になると見込む。


ゼテス ゼウスの画面イメージ。ドライバーの活動を詳細に分析したり(上)、トラブルを集計したりできる(プレスリリースより引用)

東京都内の本社で同日、説明会を開催したパナソニックコネクト現場ソリューションカンパニー現場サプライチェーン本部SCM事業センターの小笠原隆志ダイレクターは、3PL事業者や倉庫事業者向けにも新たなソリューションの利用を働き掛けていく考えを表明。パナソニックコネクトグループでサプライチェーン効率化ソフトウエアを手掛ける米ブルーヨンダーとも連携を強化し、顧客の駒かなニーズに対応できるソリューションの提供に努める意向を示した。

(藤原秀行)

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