名古屋、大阪、横浜の3物件着工、別の物件も満床で竣工へ
東急不動産は4月1日、2024年に本格参入した冷凍・冷蔵倉庫事業に関し、新たに広島市と千葉県柏市で計2物件を開発すると発表した。同社が中国地方で物流施設を開発するのは初めて。
併せて、名古屋市の「LOGI FLAG TECH 名古屋みなとⅠ」、大阪市の「LOGI FLAG TECH 大阪南港Ⅰ」、横浜市の「(仮称)CBRE IM-LOGI’Q 新子安」の3物件で着工したほか、今年4月に大阪市の「西淀川コールドセンター」が満床で竣工する予定となっていることも開示した。
同社が関与する冷凍・冷蔵倉庫は計6物件に達した。
今後も積極的に冷凍・冷蔵倉庫事業を拡大するととともに、自社開発の「LOGI’Q」シリーズの物件は屋上に太陽光パネルを設置し、施設の使用電力として自家消費することで冷凍・冷蔵倉庫の脱炭素化、テナントの環境経営実現を後押しする。
広島市の「(仮称)LOGI’Q広島」は延床面積が約2万坪の大型マルチテナント型施設として計画。冷凍・冷蔵倉庫・ドライ倉庫をそれぞれ実装し、幅広い保管ニーズに対応できるようにする。
広島都市高速3号線の吉島出入口から2.6km、観音出入口から3.0km。
物件概要
千葉県柏市では、共同事業者2社と特定目的会社(SPC)に出資し、開発に参画している。
東京都心から直線で約30km、常磐自動車道の柏ICと国道16号の結節点から約1.3km。
物件概要
「LOGI FLAG TECH 名古屋みなとⅠ」は霞ヶ関キャピタルなど共同事業者5社とSPCに出資、開発に加わっている。自動ラックを設置した冷凍自動倉庫を建設。伊勢湾岸自動車道の名港中央ICから約3.3km。
竣工後、霞ヶ関キャピタルグループで冷凍自動倉庫の保管サービスを展開しているX NETWORKが借りる予定。
物件概要
*自動倉庫は吹き抜け構造で床がないため延床面積は仮想床での面積を記載している
LOGI FLAG TECH 名古屋みなとⅠの外観イメージ
「LOGI FLAG TECH 大阪南港Ⅰ」は東急不動産が100%出資するSPCを通じ、霞ヶ関キャピタルなどの共同事業者4社と開発に携わっている。
LOGI FLAG TECH 名古屋みなとⅠと同様に、自動ラックを設置した冷凍自動倉庫として開発。阪神高速4号線の南港北ランプから約1.3km。大阪南港からのアクセスにも強みを持ち、海運貨物などの取り扱いが便利な立地とみている。
物件概要
*自動倉庫は吹き抜け構造で床がないため延床面積は仮想床での面積を記載している
LOGI FLAG TECH 大阪南港Ⅰ外観イメージ
「(仮称)CBRE IM-LOGI’Q 新子安」は東急不動産とCBREインベストメントマネジメント・ジャパンが共同でSPCに出資、開発を進めている。
最大10テナントの入居が可能な延床面積約3万坪の大型マルチテナント型施設として想定。1~3階は冷凍・冷蔵倉庫、4・5階はドライ倉庫の実装を計画している。
⾸都⾼速道路神奈川1号横羽線の⼦安ICから1.1km。
物件概要
(仮称)CBRE IM LOGI’Q 新子安 外観イメージ
西淀川コールドセンターは24年1月31日付でSPCに出資するとともに、リーシングマネジメント業務を実施してきた。2025年4月の竣工を前に、入居企業と契約を締結、満床稼働が確定した。具体的な入居企業名は公表していない。
物件概要
西淀川コールドセンター外観イメージ(いずれも東急不動産提供)
(藤原秀行)