取次大手の日販、書籍返品業務を7月からトーハンへ段階的に移管

取次大手の日販、書籍返品業務を7月からトーハンへ段階的に移管

雑誌返品に続いて物流の協業具体化

出版物取次大手の日本出版販売(日販)とトーハンは4月17日、2020年に開始した雑誌返品の領域に続き、書籍返品業務でも新たに物流の協業を具体的に始めると発表した。

日販グループの出版共同流通の所沢センター(埼玉県所沢市)で行っている日販、楽天ブックスネットワーク、日教販の書籍返品業務を、今年7月から段階的にトーハン桶川センター(埼玉県桶川市)に移管する。

 
 

移管は以下の通り、3回に分けて実施する。
 第1回 7月18日 桶川センター到着分から(業量の30%相当を移管)
 第2回 10月6日 桶川センター到着分から( 同  60%)
 第3回 12月8日 桶川センター到着分から( 同  100%)

両社は書籍返品で協業することで、物流拠点の統廃合による庫内作業コストと固定費の削減、返品拠点減による出版社・運送会社の負荷軽減を図る。

加えて、両社の協業実行委員会で円滑な業務移管を実行するとともに、移管後の運用を簡素化して流通コストをさらに圧縮していくことを目指す。

両社は「物流協業の実施ならびに検討を進めるに当たって知り得た相手方の機微情報については、独占禁止法順守の観点から、引き続き各社内で厳密な情報管理を行うことに変更はない。必要に応じて公正取引委員会への報告・相談を行うことも同様」と強調している。

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事