豊田自動織機、空港手荷物ハンドリング手掛ける独シーメンス子会社買収で米国以外の事業取得完了

豊田自動織機、空港手荷物ハンドリング手掛ける独シーメンス子会社買収で米国以外の事業取得完了

手続き継続、顧客基盤拡大など目指す

豊田自動織機は5月7日、子会社で物流ソリューションをグローバルに提供しているオランダのVanderlande(ファンダランデ)が、ドイツのSiemens(シーメンス)子会社で、手荷物の搬送・保管・仕分けなどを自動化する機器や管理システムの開発・販売を担う「空港手荷物ハンドリング事業」を行うSiemens Logistics(シーメンスロジスティクス)と関連会社の発行済み全株式を取得、買収する件に関し、欧州、アジア、中近東地域の同社事業の取得が完了したと発表した。

各地域の独占禁止法当局などの審査が完了した。

 
 

残る米国事業については「関係当局による承認を含め、取得に向けた手続きを進めていく」と説明している。

ファンダランデは事業の重点分野の1つに空港手荷物ハンドリング事業を位置付けている。同事業は新型コロナウイルス禍から脱却した後の世界的な航空旅客の需要増加に伴い、今後一層の市場拡大が見込まれている。

昨今は空港の大型化やハブ化が進展し、フライトや旅客の情報と連動した柔軟で効率的な手荷物搬送・仕分けを実現する自動化システムへのニーズが高まっており、ファンダランデはシーメンスロジスティクスの買収で顧客基盤拡大と高付加価値製品・サービスの開発を図りたい考えだ。

(藤原秀行)

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