危険物倉庫併設、27年9月竣工予定
SGリアルティと三井不動産は12月15日、大阪市内で新たなマルチテナント型物流施設「SGリアルティ・MFLP大阪加島」を開発すると発表した。
両社の共同開発は、「MFLP・SGリアルティ福岡粕屋」に続いて2件目。地上6階建て、延床面積は21万㎡超で大阪市内最大になると想定しており、竣工は2027年9月を見込む。


佐川急便が入居し、グローバルビジネスの拠点として成長が期待されている大阪梅田を中心とするエリアの宅配荷物などをカバーする淀川営業所を移転させる予定。佐川は1階の約1万6000㎡を利用する計画。
新施設はワンフロアの倉庫・バース面積は約3万㎡で、自動化機器導入による機械化にも対応できる大空間を備える。
阪神高速11号池田線の加島料金所まで約2.2㎞、名神高速道路の尼崎ICまで約4㎞、名神高速道路の豊中ICまで約5.4㎞。
関西圏では希少な危険物倉庫を併設し、昨今ニーズが高まるリチウムイオンバッテリーや化粧品、塗料、漂白剤、殺虫剤などの保管・配送に対応する。
併せて、近年の省人化に伴う倉庫内自動化や労働環境改善のための倉庫空調の設置に対応するため、電気容量は入居区画面積当たり35VA/㎡を確保し、テナント企業の運用に柔軟に対応できる倉庫環境を整備する計画。
働きやすい環境整備で売店・カフェテリアスペース、ラウンジ、デッキテラスなどを導入。
地震発生時の被害を最小限に抑える、免震構造を採用するほか、防災センター内の設備や受電設備などの重要設備は、高潮発生時の浸水最大TP+4.45mを回避する高さに設置する。
停電時のバックアップとして最大72時間対応の非常用発電機を設置するほか、災害時を想定した備蓄品倉庫を完備し、有事の際の入居テナントの事業継続をサポートする。さらに、大阪市が確保を進めている「津波避難ビル」への指定を予定している。
年間の一次エネルギー消費を実質ゼロとする最高ランクの『ZEB』認証および、DBJ Green Building認証の認証最高位の取得、CASBEE大阪みらいの最高評価を予定している。屋根に設置する太陽光発電設備は最大で約4MWの再生可能エネルギー由来の電力を供給できると見込む。
約1万2000㎡の緑地を計画しており、淀川区のシンボルツリーのクスノキを植樹したり、加島で栄えた鋳造業や本物件の横を流れる「神崎川」をモチーフにした内装デザインを採用したりする。


■物件概要
所在地:大阪府大阪市淀川区加島三丁目16番89号
アクセス:名神高速道路「豊中IC」 約5.4km/「尼崎IC」約4km
阪神高速11号池田線「加島料金所」約2.2㎞
JR東西線「加島」駅より 徒歩 約4分
敷地面積:約94,302㎡(約28,526坪)
延床面積:約211,798㎡(約64,069坪)
規模・構造:地上6階建て・鉄骨造・免震構造
用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
設計者:日鉄エンジニアリング株式会社
施工者:日鉄エンジニアリング・東洋建設・佐藤工業共同事業体
着工:2025年12月1日
竣工:2027年9月末(予定)
(藤原秀行)※いずれも両社提供







