行政との交渉など累計20プロジェクトの知見を体系化
大阪を地盤とする三和建設は3月5日、危険物倉庫ブランド「RiSOKO」(リソウコ)の開発実績に関し、2月19日に竣工した「プロロジスパーク古河7」(茨城県古河市)を含め、完成ベースで累計20プロジェクト・53棟(延床面積4万4129㎡)に到達したと発表した。
併せて、同社がこれまで「RiSOKO」を通じて提供してきた、危険物倉庫特有の「事前予測が困難な計画変更リスク」を建設前の初期段階で排除するコンサルテーション機能を、新たに建築ソリューション「HAZ-BUILD」(ハズビル)として体系化、提供を始めることも公表した。
EV(電気自動車)の製造増やECの取り扱い商品拡大などを受け、危険物倉庫の需要が高まっているのに対応する。

「プロロジスパーク古河6」と、2月19日に竣工した「プロロジスパーク古河7」(手前10棟)を含む、国内最大級のHAZMAT倉庫群の全景
同社は、危険物倉庫で求められるのは、全国各地の行政と幾度も交渉・すり合わせを行ってきた「協議実績数」とその知見だと指摘。同社はこれまで手掛けた全25プロジェクト(進行中含む)のうち、23プロジェクトを「設計・施工」の元請けとして完遂、残り2プロジェクトも設計段階でのアドバイザーやVE提案(機能や品質を維持・向上しながらコストを最適化する代替案の提案)などで参画しており、全案件で早期の段階で行政協議プロセスから深く関与してきたとアピールしている。
「HAZ-BUILD」にこうしたノウハウを反映させ、顧客の事業リスク排除をサポートする。
具体的には、全国の消防法解釈の差異を熟知した専門チームが行政協議に参画。さらに「HAZ-BUILD」の展開に合わせて2026年4月より、危険物行政に詳しい実務経験者を顧問として招聘。今後ますます高度化・複雑化する顧客の要望に対し、手戻りや想定外のコスト増を防ぎ、円滑な事業スタートを支える。
メーカー、商社、物流、デベロッパーなど、事業モデルごとに異なる保管方法や動線、将来の拡張性を見据えた設計を手掛ける。

進行中含めた25プロジェクトの業種別比率
単なる法令対応施設にとどまらず、環境配慮や災害対応力を実装し、中長期的な企業価値向上に寄与することを目指す。
三和建設は、昨年10月に完成した中国精油(岡山市)のプロジェクトで、行政との綿密な協議により、危険物倉庫への太陽光発電設備(容量52.3kW)の実装を実現したとアピールしている。

危険物倉庫の屋根に太陽光パネルを実装した中国精油プロジェクト
本施設は、一次エネルギー消費量を再生可能エネルギーなしの段階で67%削減し、太陽光発電による創エネ分を含めて100%削減を達成、最高ランクの「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」認証を取得したという。
また、2024年12月に竣工した「プロロジスパーク古河6」と26年2月19日に竣工した「プロロジスパーク古河7」も、それぞれ一次エネルギー消費量を標準仕様から約60%削減する高い省エネ性能を達成し、「ZEB Ready」認証を得た。
(藤原秀行)※いずれも三和建設提供












