茨城~兵庫で中継輸送の実証
アース製薬、鈴与、T2の3社は7月30日、鈴与のトラックとT2の「レベル2」(ドライバーが同乗し、有事の際はすぐに運転を交代できるよう待機する)自動運転トラックを組み合わせ、アース製薬の洗口液「MONDAMIN」を中継輸送する実証を茨城県~兵庫県の区間で7月21~23日に実施したと発表した。
T2が実現を目指す「レベル4」(特定の条件下で完全無人)自動運転トラックによる幹線輸送サービスでは「関東~関西間で1日1往復の運行」が可能になる。実証はレベル4自動運転トラックの活用を見据えて、全体の行程のうち、T2が担う神奈川県ー兵庫県の区間で1日1往復の運行オペレーションが成立するかどうかを検証した。

アース製薬は多品種かつ大量の日用品輸送や季節ごとの需要の急拡大などの理由で、社会問題化しつつあるトラックドライバー不足の影響を受けやすいため、車両の大型化による積載効率向上や同業・異業種との共同配送、バース予約システムの活用による荷待ち時間の削減などの対策を進めている。
鈴与は2025年11月より、T2のレベル2自動運転トラックを用いて、京都府~神奈川県の区間で、顧客の月桂冠(京都市)の日本酒を定期的に輸送する商用運行を実施している。
日本酒とは異なる特性の貨物での輸送検証を通じて自動運転トラックの活用領域をさらに広げるため、同じく顧客のアース製薬とともに、自動運転トラックを用いた実証に踏み切った。
実証は茨城県古河市のアース製薬関東倉庫と兵庫県赤穂市西浜北町のアース製薬赤穂工場の680kmの間で、アース製薬の洗口液を往復で輸送した。

T2がレベル4を見据えて今年、神奈川県綾瀬市の東名高速道路・綾瀬スマートICの近くに設置した「トランスゲート綾瀬」、神戸市の山陽自動車道・神戸西IC近くに設置した「トランスゲート神戸西」(高速道路における無人運転と一般道における有人運転を切り替えるためにドライバーがトラックに乗り降りする「切替拠点」)に往路・復路ともに立ち寄った。
加えて、「トランスゲート綾瀬」に程近い、神奈川県海老名市にあるT2の自社車庫で、鈴与とT2のスワップボディタイプのトラックでコンテナを移し替える中継輸送のオペレーションにも取り組んだ。
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往路 |
鈴与 |
通常のトラック |
アース製薬関東倉庫からT2の自社車庫までの約120km |
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T2 |
自動運転トラック |
T2の自社車庫から「トランスゲート綾瀬」および「トランスゲート神戸西」を経由し、アース製薬赤穂工場までの約560km うちレベル2自動運転区間*⁶は東名高速・綾瀬スマートICから名神高速・吹田JCTまでの約440km |
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復路 |
T2 |
自動運転トラック |
アース製薬赤穂工場から「トランスゲート神戸西」および「トランスゲート綾瀬」を経由し、T2の自社車庫までの約560km うちレベル2自動運転区間は名神高速吹田JCTから東名高速・綾瀬スマートICまでの約440km |
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鈴与 |
通常のトラック |
T2の自社車庫からアース製薬関東倉庫までの約120km |

T2では2027年度以降にレベル4自動運転トラックによる幹線輸送の開始を目指しており、実現すれば現状はドライバーの勤務体系上、1人体制では関東~関西間で上りか下りの「片道」の運行が限界のところ、「1日1往復」の運行が可能となり、輸送能力は少なくとも2倍に高まると見込んでいる。
実証はT2の自動運転トラックが運行を担うトランスゲート綾瀬とアース製薬赤穂工場の区間で「1日1往復」のオペレーションが成立するかを検証、無事成功した。
3社では、本実証で行った通常のトラックと自動運転トラックを連携させた中継輸送に今後も継続して取り組み、有効性を確認できれば商用運行への移行を検討する。
(藤原秀行)※いずれも3社提供







