ホルムズ海峡封鎖、製造業の4割が「半年以内に事業継続限界」

ホルムズ海峡封鎖、製造業の4割が「半年以内に事業継続限界」

Resilire調査結果、「深刻な打撃」も6割に到達

サプライチェーン上のリスク管理を支援するクラウドサービス「Resilire(レジリア)」を提供するスタートアップのResilireは6月10日、従業員500人以上の製造業の役員・管理職層を対象に実施した「ホルムズ海峡情勢の影響度調査」の結果を公表した。

6割超が「業績・事業継続に深刻な打撃」と回答しているほか、事業を維持できる限界が半年以内に訪れるとみている向きが約4割に上った。

コスト上昇を十分に転嫁できているのは4.5%にとどまった。調達コストが前年から10%以上アップしているのも6割を超えた。

ホルムズ海上の事実上の封鎖が続き、原材料の高騰などで製造業が苦しめられている実情があらためて浮き上がった。

影響の度合いを質問したところ、「業績に影響が出るレベル」(48.4%)と「事業継続に支障が出るレベル」(13.6%)を合わせた深刻層は62.0%に到達。「影響なし」は7.4%にとどまった。Resilireは「ホルムズ海峡情勢の影響は製造業全体に広く波及していることがうかがえる」と指摘している。

現在の状況が続いた場合に自社の事業が継続できる期間を聞いた結果、「半年程度」(29.2%)が最多で、「1か月未満」(0.8%)・「1〜3か月程度」(10.6%)を合わせた半年以内の限界層は40.6%に上った。

「影響は限定的」と答えた企業は21.8%で、Resilireは「情勢の長期化によって、経営上の余力が失われていく企業が多数を占める実態が明らかになっている」と分析している。

コスト転嫁の度合いは、「ほとんど未転嫁」(31.8%)と「全く転嫁できていない」(16.4%)を合わせた実質非転嫁層は48.2%と約半数に届いた。

「十分に転嫁できている」企業はわずか4.5%だった。

「一部転嫁できている」が44.3%と最多だが、コスト上昇分を完全に価格へ反映できている企業はほとんど存在せず、多くの企業が上昇コストを自社で吸収し続けていることが分かった。

「全く転嫁できていない」は部品・素材(21.7%)が完成品(11.2%)を10.5ポイント上回っており、川中・川上のサプライヤーほど転嫁が全くできない状況に追い込まれている傾向が見える。

転嫁できない理由としては、「他社への顧客流出懸念」が38.1%と最多で、価格転嫁に踏み切れない最大の要因は競合への恐れであることが浮き彫りとなった。

次いで「交渉のタイミング選定中」(35.4%)が続き、意向はあるものの実行に移せていない企業も3社に1社以上あることが分かった。「取引先との力関係」(30.9%)が3位に入り、市場競争と取引構造の双方が転嫁を阻む二重の壁になっていることが分かった。

前年と比べた調達コストの動向は「10〜30%上昇」が45.8%と最多で、「30〜50%上昇」(17.0%)・「50%以上上昇」(4.4%)を合わせた10%以上の上昇層は67.2%に達した。

前年比で調達コストが3割以上跳ね上がった企業も21.4%と、5社に1社を超えており、コスト増の規模は製造業の収益構造を根本から揺るがす水準になっている。

「ほぼ変化なし」・「低下した」はわずか7.4%にとどまり、上昇を免れた企業は少数派だった。

■調査概要
調査名称:製造業におけるホルムズ海峡情勢の影響度調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2026年5月
調査対象者:従業員500名以上の製造業の「調達/購買/資材」の業務に関する意思決定に関与する役員および管理職層の方
回答者数:500名(完成品メーカー:250名、部品、素材メーカー:250名)

(藤原秀行)※いずれもResilire提供

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