実装準備を加速
SkyDriveは7月21日、台湾の研究開発機関の工業技術研究院(ITRI)、無人航空機の開発・ソリューション提案を手掛ける新楽飛無人機(7A Drones)の両者と、7月15日付で「救急医療搬送の実装準備に関する合意」を締結したと発表した。
これまでの「ユースケース検討」と「機体購入基本合意(LOI)」の成果を踏まえ、台湾における「空飛ぶクルマ」を活用した救急医療搬送システムの社会実装をさらに具現化するため、明確な役割分担とタイムラインを定めている。

澎湖諸島での救急医療輸送実装準備合意の締結式に参加した(左から)7A Drones・許新勝CEO(最高経営責任者)、 ITRI・張培仁院長 、SkyDrive・福澤知浩CEO。後方は左から台湾経済部・劉威亷國際貿易署長、郭肇中・経済部產業技術司長、龔明鑫・経済部長、台北駐日経済文化代表処・李逸洋氏、行政院・馬永成政務委員、経済部・邱求慧產業發展署長
3者は2025年5月、台湾での空飛ぶクルマの事業化に向けた業務提携を締結。台湾海峡上に位置する離島群・澎湖(ポンフー)諸島における緊急医療輸送のユースケース開発に着手していた。
今年2月には、SkyDriveが7ADronesとの間で「SKYDRIVE(SkyDrive式SD-05型)」10機の購入に関する基本合意(LOI)を締結。澎湖本島(馬公市)と二次離島(虎井)を結ぶ具体的な救急医療搬送航路案を策定した。
冬期の荒天による船舶の欠航など、離島地域における医療アクセスへの慢性的な課題に対し、即応性に優れた空飛ぶクルマを導入して克服することを目指す。

(いずれもSkyDrive提供)
SkyDriveと7A、ITRIで策定した航路案「馬公–虎井」の計画を精査し、澎湖諸島内における追加の候補ルートを順次選定することを予定している。
今後、候補となる病院、クリニック、救急医療サービス(EMS)関係者や地方自治体の保健当局を特定し、7ADronesとITRIを中心に、現地関係者との実務的な調整を開始する。
虎井をはじめとする各候補地でバーティポート(専用離着陸設備)や一時着陸サイトの選定、土地所有者・管理者との事前調整を7A Dronesの現地ネットワークも活用しながら推進する。
さらに、空飛ぶクルマの運行管理システム、管理、通信、充電インフラおよび電源供給などの技術・運用要件の整備も図る。
制度設計や規制緩和、インフラ整備を横断的に解決するため、台湾の中央省庁、地方自治体、医療・交通・電力・通信などの関係者を巻き込んだ官民合同チームの立ち上げをITRIおよび7A Dronesと連携して検討する。
(藤原秀行)







