オートストアが自動倉庫システム関連で新製品・新機能を公表、異なる高さの保管コンテナを一体で扱えるシステム提案

オートストアが自動倉庫システム関連で新製品・新機能を公表、異なる高さの保管コンテナを一体で扱えるシステム提案

AIによる設計・運用支援強化も

自動倉庫システムを手掛けるノルウェーのAutoStore(オートストア)の日本法人AutoStore System(オートストアシステム)は10月28日、2026年秋の新製品・新機能を発表した。

自動倉庫システムに関し、異なる高さのビン(保管用コンテナ)を1台のワークステーション(ピッキング作業場)で扱うことが可能な「FlexBinsPort」(フレックスビンズポート)を提供すると説明。

また、ケース単位とピース単位の処理を1つのシステムでつなぐ「AutoCase」(オートケース)に関し、より広いサイズのケースを取り扱えるようにするなど機能を拡張する方針を表明した。

さらに、中小企業も自動倉庫システムを導入しやすくするロボットピッキングシステム「Pio Pal」(ピオパル)も提供する。


異なる高さのビンを1台で扱い、商品サイズに応じた柔軟な保管・ピッキングを実現する「FlexBinsPort」

加えて、生成AIを活用し、ROI(投資対効果)の検討を支援する「CubeExplore」(キューブエクスプロア)、AIによる設計支援を備えた「CubeStudio」(キューブスタジオ)、メンテナンスの早期判断を支援する「CubeFleet」(キューブフリート)の各機能を展開する。

オートストアは「ハードウェア、ソフトウェア、AIを一体で進化させ、フルフィルメントの『自動化』から『自律化』への移行を現実的なステップで推進する」と新商品・新機能導入の狙いを説明している。

今回発表した新製品・新機能により、商品の大きさや処理方法によって分かれていた倉庫業務を一体化し、より少ない手作業で、多様な商品を効率良く、安定して保管・出荷できるようになると想定。異なる高さのビンや、ケース単位・ピース単位の処理に柔軟に対応するとともに、ロボットやAIがピッキング、システム設計、メンテナンス判断を支援できるようにする。

日本市場では、人手不足に対応しながら、限られた倉庫スペースと既存設備をより有効に活用できるようになると想定。全てを一度に刷新するのではなく、企業の規模や現場の課題に合わせて必要な機能を段階的に導入し、「より多くの商品を、より少ない手作業で、安定して保管・出荷できる倉庫」への移行を支援する。

FlexBinsPortは、AutoStoreの全ての標準ビン高さに対応し、異なる高さのビンを1台のワークステーションで処理することが可能。商品サイズに応じた柔軟な保管とピッキングを1つの流れにまとめ、オペレーションをシンプルにしながら、限られたスペースの有効活用を支援している。

オートストアの試算では、保管効率を10~15%向上させ、労働効率の改善も見込まれるという。


異なる高さのAutoStore標準ビンに対応する「FlexBinsPort」


ケース単位とピース単位の処理を1つのシステムでつなぐ「AutoCase」

AutoCaseは2027年第1四半期から、業界標準サイズの600×400mmまでのケースに対応する。さらに、複数のAutoCaseステーションが同じタスクグループを並行処理できるようになり、パレタイジングや梱包などの後工程へケースを連続して供給できると見込む。

Pio Palは、中小企業がより少ない初期負担でロボットピッキングを導入できるよう、Robotics as a Service(RaaS)モデルで提供する。

事前にピッキングした注文では、ワークステーションにおける梱包スループットは1時間当たり最大540オーダーラインに達するとみている。新たな事前ピッキング機能により、人員を増やすことなくパフォーマンスを最大3倍に高められるとみている。

単品注文の事前ピッキングは、一般的に消費者向けEC注文の40~60%を占めるフローに対応する。

加えて、商品の自動投入、ワークステーション上でのバーコードスキャン、ロボットによる循環棚卸を活用した自動在庫確認により、ロボットピースピッキングを導入できるワークフローとシステム構成を拡大する。VersaAIは対応するAutoStore構成を増やし、新規システムだけでなく既存システムにも導入できるようにする。


中小企業向けにロボットピッキングをサービス型で提供する「Pio Pal」


既存システムへの導入にも対応するAIロボットピッキングソリューション「VersaAI」

加えて、AutoStoreはシステム稼働後の最適化だけでなく、導入前の投資評価や設計判断にもAIを取り入れる。

CubeExploreは、生成AIを搭載したROIモデリングツールで、運用ベンチマークや類似プロジェクトのデータを活用し、AutoStoreのパートナーや導入検討企業によるROIシナリオとビジネスケースの作成を支援する。

CubeStudioに組み込まれたAI設計アシスタントは、インテリジェンスに基づくソリューション設計とシナリオ比較を後押しする。導入前に複数の構成を評価することで、想定ROI、システム規模、パフォーマンスを見通しやすくし、より確信を持った投資判断につなげげられるようにする。

CubeFleetは、メンテナンス通知、対応ガイダンス、作業指示の作成を1つの管理画面に集約し、単一拠点から複数拠点までの保守業務を支援する。

AutoStoreの分析プラットフォーム「CubeAnalytics」から得られるリアルタイムの稼働データと、あらかじめ定義したメンテナンスのしきい値を基に、サービスが必要なタイミングを通知する。AutoStoreの試算では、計画外ダウンタイムを35~45%削減できると見込む。

CubeAnalyticsには、複数拠点を横断して確認できるビューと、AIによる設備状況の要約機能を追加。対応が必要な拠点を素早く特定できるようにしている。


生成AIを活用し、導入効果やROIの検討を支援する「CubeExplore」


稼働データを基にメンテナンス判断と複数拠点の管理を支援する「CubeFleet」

(藤原秀行)※いずれもAutoStore System提供

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