「大胆な経営改革に必要」と主張
米運用会社のファラロン・キャピタル・マネジメントが、ヤマトホールディングス(HD)株式の5.02%を取得したことが分かった。
ファラロンが11月2日、関東財務局に提出した大量保有報告書で明らかになった。ファラロンは同報告書で、ヤマトHDに対し、長尾裕会長の代表取締役解職と取締役退任を求めていると説明している。
ヤマトHDは同日時点で、公式にはコメントしていない。
同報告書によれば、ファラロンは今年8月31日以降、株式市場内で断続的にヤマトHD株式を取得してきた。取得総額は約376億円。
株式取得の目的について、ファラロンは同報告書で「純投資、及び、発行者の中長期的な企業価値の向上を目的とした建設的な対話(エンゲージメント)を行うこと」と解説。
その上で、ヤマトHDに関し「2022年3月期から2026年3月期までの直近5期連続で、期初に公表した営業利益の業績予想を下方修正し、期初予想の未達が続いている。また、その収益性は同じ事業環境にある同業他社と比較して著しく低い水準にとどまっている」と批判。
「この業績低迷の主因は、業界を取り巻く事業環境が大きく変化しているにもかかわらず、過去の成功体験に基づく経営方針及び意思決定の在り方を見直さずにいることにあると考えており、経営改革を通じて発行者の収益性及び資本収益性を改善し、中長期的な企業価値の向上を図ることを目的として、エンゲージメント活動を行っている」と厳しい見方を示している。
さらに、ヤマトHDの櫻井敏之社長の存在に言及し「(同氏が)過去のしがらみから脱却し、大胆な経営改革を実行するためには、長年にわたり代表取締役社長として発行者の経営を主導しており、現在は代表取締役会長を務める長尾裕氏が代表取締役及び取締役を退任することが必要であると考えている」との見解を表明。ヤマトHDに対し、書簡や面談でこの考えを示していることを明らかにしている。
最後に、新たな役員の選任などを今後ヤマトHDに提案する可能性があると言及している。
ファラロンは企業の株式を保有し、経営を改善して企業価値を高めるよう強く迫るアクティビスト(物言う株主)として知られる。物流企業ではニッコンホールディングスにも投資しており、今年4月には同社株式を23.0%まで買い増したとする大量保有報告書を関東財務局に届け出ていた。
(藤原秀行)








