利用基本計画素案を報告、27年度中の基盤整備工事完了目指す
横浜市は12月12日の市議会建築・都市整備・道路委員会で、2015年6月に日本側へ返還された同市内の上瀬谷通信施設跡地(242万2396平方メートル)の利用基本計画の素案を報告した。
跡地を使用目的ごとに4つのゾーンに分け、その一角を占める約15万平方メートルを「物流ゾーン」に設定。先進的な物流施設を誘致する方針を打ち出した。2020年1~2月にかけて市民から素案への意見を募集した上で、19年度中に本計画を策定する予定。環境影響評価(環境アセスメント)などの所要手続きも進め、27年度中の基盤整備工事完了を目指す。
残るゾーンは農業体験ができる「農業振興ゾーン」(約50万平方メートル)、テーマパークを軸とした複合施設を整備する「観光・賑わいゾーン」(約125万平方メートル)、「公園・防災ゾーン」(約50万平方メートル)となっている。
跡地は横浜市西部の瀬谷区と旭区にまたがり、相鉄線瀬谷駅の北約2キロメートルに位置。同市内のみなとみらい21地区の約1・3倍の広さを持つ。
東名道の横浜町田ICや保土ケ谷バイパスの上川井ICに近接し、計画地内を環状4号線が走るなど、首都圏広域へのアクセスの良さを備える。物流施設開発適地のため、デベロッパー各社が積極的に進出を検討していくとみられる。
跡地の位置※クリックで拡大
各ゾーンの配置予定(いずれも横浜市資料より引用)※クリックで拡大
(藤原秀行)