売り上げ改善予測モデルなど運用、サプライチェーン全体の課題解決・最適化図る
アスクルは6月30日、個々の予測モデルを連携したシミュレーションを実現する独自のデータプラットフォーム「アスクル・シミュレータ」を構築し、様々な業務への実用化に向け取り組みを進めていると発表した。
「アスクル・シミュレータ」の活用で物流デジタルツインを実現し、サプライチェーン全体の課題解決と最適化を図る。まず事業所向け(BtoB)サービスにおける非在庫品から在庫品への切り替えによる売り上げ改善予測モデルなどの運用をスタートした。
物流デジタルツインは、倉庫設備や人、商品などが実際に動くフィジカル空間の情報を、IoTを活用してほぼリアルタイムでサイバー空間(インターネット)上に再現することを指し、フィジカル空間のモニタリング、シミュレーションなどを行う構想。
同社は今後も「アスクル・シミュレータ」へ新たな予測モデルを順次追加していくことで、DXの全体最適モデルを推進していく考えだ。
※以下、プレスリリースより引用(一部、編集部で修正)
「ASKUL EARTH」およびその最上層に位置する「アスクル・シミュレータ」について
アスクルでは、DX強化に向けたデジタル設計の基本コンセプトとして、3層から成るデータ・エコシステム「ASKUL EARTH」に取り組んでいる。
「データレイク(湖)」に貯まっていく既存システムからのデータを、「モデル(土地)」において構造的に整理し、個別業務を最適化する予測モデルを構築する。しかし、各モデルはそれぞれ最適化する指標が異なるため、「ASKUL EARTH」の最上層「可視化・シミュレーション(森林)」に位置する「アスクル・シミュレータ」によって、複数の予測モデルを連携した全体最適化を行う。
これまでの課題とアスクル・シミュレータの導入効果
「アスクル・シミュレータ」で運用開始した予測モデル
【事例】BtoB サービスにおける非在庫商品から在庫品への切り替えによる売上改善予測モデル
過去に在庫化した商品の実績値を使い、在庫化前後の出荷数量の変化を予測するモデルを構築。予測結果に基づき在庫化した商品データを蓄積し、再学習を繰り返すことで予測モデルの性能が向上していく。
アスクルは今後も「アスクル・シミュレータ」の活用を推進し、IoTでサイバー空間にフィジカル空間の環境を再現することで、物流デジタルツインの実現、およびサプライチェーン全体の最適化を目指す。
(画像はプレスリリースより引用)
(ロジビズ・オンライン編集部)