金融・保険は久方ぶりの追加、全体では7月末で1256に到達
政府が物流事業者や荷主企業と連携してトラックドライバーの就労環境改善などを図る「ホワイト物流」推進運動に賛同し、自主行動宣言を提出した企業・組合・団体が今年7月31日時点で大手メーカーや卸・小売業など計1256に達した。
同運動事務局が8月10日、活動状況を紹介している専用ウェブサイトでデータを更新した。6月30日時点の1239から17増加した。
同運動事務局は7月中に新規で賛同を表明した企業の具体名を公表。新たに総合塗料の大日本塗料、ドラッグストア大手のスギ薬局やサッポロドラッグストアー、製薬大手エーザイ傘下のエーザイ物流などが名を連ねた。ロジビズ・オンラインの独自集計によれば、卸・小売業が3カ月ぶりに「新規参加ゼロ」を脱したほか、金融・保険業は同運動開始直後以来とみられる久方ぶりの登場を見せ、医療・福祉も2カ月ぶりに登場した。
ただ、増加傾向自体は継続しているものの、1カ月当たりでは10台が続いている。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、経済環境の先行きがなかなか見通せない中、運動の広がりを加速させるための新たな施策が不可欠になっている。
最も多い運輸・郵便業は6月30日時点の656から11増えて667に達した。製造業は360から1増加して361、卸・小売業は108から2増えて110となった。
今回ウェブサイトで新たに掲載された企業のうち、一部は宣言内容の最終更新日を記入していなかったり、7月とは異なる月日を記したりしており、各社がそろって7月末までの約1カ月間に宣言を出したかどうかは不明。
政府は19年4月の運動開始に先立ち、上場企業約4000社と、全国47都道府県ごとに売上高上位50社ほどを選んだ約2300社の経営トップへ直接文書で協力を要請した。運動への協力を表明したのは7月末時点で2割弱。
(藤原秀行)