【動画】京セラコミュニケーションシステムなど、北海道・石狩で自動配送ロボットの公道走行実験を開始

【動画】京セラコミュニケーションシステムなど、北海道・石狩で自動配送ロボットの公道走行実験を開始

工業地域で小売店舗の商品や企業間輸送貨物などを集荷、9月末まで実施

京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は8月17日、無人自動配送ロボットによる工業地域向けロボットシェアリング型配送サービスの実証実験を、北海道石狩市の石狩湾新港地域の公道(車道)で同16日に始めたと発表した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ラストワンマイル物流の「遠隔・非接触」のニーズが拡大していることなどを考慮。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募する「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現に向けた技術開発事業」の一環として実施。石狩市が打ち出している「工業地域向けロボットシェアリング型配送サービスの実現」への貢献を目指している。

実験は9月中旬までを予定しており、地域内の事業者でシェアリングする無人自動配送ロボットが、小売店舗の商品や企業間輸送貨物などを集荷、効率的なルートを選択・走行して配送する。ロボットの側面に取り付けたロッカーに荷物を入れる仕組み。ロボットへの荷物の預け入れ、荷物の受け取り、ロッカーの開閉などはスマートフォンで管理している。走行エリアの外周は3キロメートル、総延長は5キロメートルと設定している。

これまで国内で実施されている自動配送ロボットの公道走行実証は主に小型・低速のロボットによる歩道走行が主流だが、今回の実験は広域にわたる工業団地での共同利用・効率的な配送を想定し、従来以上に大型・高速なロボットに複数サイズのロッカー20個を搭載し、車道を走行している。

ロボットは無人で自動走行しているが、石狩湾新港地域内の事務所から走行状態を常時監視し、自動回避が困難な状況では遠隔操作に切り替えて走行する。共同研究契約に基づいた損害保険ジャパンのリスクアセスメントを実施した上で行っている。

実験にはセコマやヤマト運輸、北海道日野自動車なども名を連ねている。


ロボットの様子


実験の概要


走行ルートの概要(いずれもKCCS提供)

(藤原秀行)

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