売れ行きに影響ある要素を細かく提供
ウェザーニューズは8月30日、気象データと最新技術を駆使して企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を後押しする独自サービス「WxTech(ウェザーテック)」で、新たに製造業・小売業向けに商品の需要予測やデータ分析を支援する気象データセットの販売を同日始めたと発表した。
同社は現在、5万店の大手コンビニチェーンに気象サービスを提供している。近年の気象災害の激甚化やDX推進の流れで食品メーカーや地域に根差したスーパー・ドラッグストアなどの幅広い企業で気象データのニーズが高まってきたのを踏まえ、新サービス開始に踏み切った。
1キロメートル四方のメッシュの高解像度な気象予測・過去予測(任意の過去時点に発表されていた当時の予測)・実況解析データを提供。天気や気温、降水量など商品の売れ行きに影響がある気象要素のデータを細かく提供するため、店舗ごとのピンポイントな分析や需要予測モデルの構築に適している。気象データセットを、AIを用いた商品需要や来店客の予測モデルの構築や、売れ筋商品と気象の相関分析などに活用することで、最適な商品発注や計画配送・計画生産、効果的なプロモーションなどを実現できるとみている。
データ分析や予測モデルの構築には、降水確率ではなく降水量を活用したいというニーズから、今回10日先までの日ごとの降水量データをWxTechのラインアップに追加した。
今年は1キロメートル四方のメッシュの高解像度な“実況解析データ”をトライアルとして6カ月分無償で提供する。今後は体感や花粉予報など小売業特有のニーズのある気象データをラインアップに順次追加する計画。
サービス活用のイメージ
1キロメートル四方のメッシュの降水量予測イメージ(いずれもウェザーニューズプレスリリースより引用)
(藤原秀行)