大和ハウス、アジアの物流施設など投資対象の私募ファンド組成しシンガポール証取に上場

大和ハウス、アジアの物流施設など投資対象の私募ファンド組成しシンガポール証取に上場

借地活用案件や地方の物件組み入れ可能に、開発の受け皿拡充図る

大和ハウス工業は11月26日、100%子会社のDaiwa House Asset Management Asia Pte. Ltd.(ダイワハウス・アセットマネジメント・アジア)が、アジアの物流施設などを投資対象とした私募リート(不動産投資信託)「Daiwa House Logistics Trust(ダイワハウス・ロジスティクス・トラスト、DHLT)」を組成、同日付でシンガポール証券取引所に上場したと発表した。

本プロジェクトは初期検討段階において、三井住友信託銀行からコンサルティングを得た上で実施した。

大和ハウスグループは国内各地で300棟以上、総延べ床面積1090万平方メートル(今年9月末時点、開発中のものを含む。BTS型231棟、マルチテナント型81棟)の物流施設を開発するとともに、投資資金回収の受け皿となる個人投資家ら向けのJリート「大和ハウスリート投資法人」や機関投資家ら向けの私募リート「大和ハウスグローバルリート投資法人」「大和ハウスロジスティクスコアファンド」などを運用。各ファンドでポートフォリオに組み入れている資産規模は国内不動産を中心に総額約1・7兆円に上る。

DHLTは大和ハウスグループの既存リートやファンドなどがカバーするのが難しかった借地物件や地方物件にも投資できるのがメリット。大和ハウスはDHLT組成で多様なニーズに対応した物流施設を開発できる素地を広げられるとみている。

大和ハウスはベトナム、マレーシア、インドネシア、タイといった東南アジアの各国において物流施設などの開発・運営を手掛けている。DHLTの上場により、東南アジアで開発事業とファンド運用事業の両立を図り、物流施設の開発拡大の基礎にすることを目指す。

(藤原秀行)

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