岡谷鋼機が建て替えで外観再現へ、運河周辺再生に貢献目指す
85年前の、昭和初期のレトロな倉庫風景、蘇らせます―。老舗の鉄鋼・機械商社、岡谷鋼機は1月7日、名古屋市の倉庫「中川配送センター」を建て替えるのに際し、1934年の完成当時を再現した外観デザインを採用する計画を発表した。
1934年の完成当時(上)と建て替え完成後のイメージ(岡谷鋼機提供)
当該倉庫と近接している中川運河は名古屋港と旧国鉄の笹島貨物駅を結び、1932年に全線が開通。完成当時は「東洋一の大運河」と評されたという。物流の大動脈として長年、名古屋の経済発展を下支えしてきた。
市や名古屋港管理組合はそうした歴史を尊重しながら新たに運河周辺を再開発してにぎわいを取り戻す再生計画を進めており、同社も倉庫を昭和当時の光景にすることで計画実現に貢献したい考え。
建設費用は約6億円を見込んでおり、新倉庫は平屋建て6棟で構成。延べ床面積は完成当初とほぼ同規模の865坪を予定している。今年12月の完成を目指す。
(藤原秀行)