商船三井が日本初、海洋開発関連特殊船の訓練に対応可能な第三者機関認証得たトレーニングセンター開設

商船三井が日本初、海洋開発関連特殊船の訓練に対応可能な第三者機関認証得たトレーニングセンター開設

東京・虎ノ門の本社ビルロビー、自動船位保持のオペレーター資格取得に必須

商船三井は6月7日、グループのMOLマリン&エンジニアリング(MOLMEC)と連携し、東京都港区虎ノ門の商船三井本社ビルロビー階に、自動船位保持装置(Dynamic Positioning System、DPS)を有するダイナミックポジショニング(DP、自動船位保持)シミュレーターを設置、同シミュレーターを活用したDPSの操作訓練を開講したと発表した。

同施設は、英国に本部を置く国際機関The Nautical Institute(ノーティカル・インスティテュート、NI)の認証を得た日本初のトレーニングセンター。訓練を受けることでDPオペレーター資格取得に必須のトレーニング修了証書を発行することが可能。

DP Induction Course : DP操船の基本コース
DP Simulator Course : DP操船の応用コース
DP Sea Time Reduction Course : DP船乗船履歴を短縮するコース
DP Revalidation Course : DPO Certificateの更新に必要な履歴短縮コース
DP Vessel Maintenance Course : DPの船上での保守コース


ダイナミック ポジショニング シミュレーター (240°ビュー)(以下、いずれもプレスリリースより引用)


DP操船の基本コース教室

DPSは風潮流などの外力を自動で計算し、船舶を定点で保持したり、あらかじめ設定したルート上を航行させたりすることができる。海上の一点に留まって作業をする海底ケーブル敷設船、洋上風力発電関連特殊船、海底油田関連のオフショア船などに必要不可欠な技術。

MOLMECは国際ケーブル・シップ(KCS)が保有するケーブル敷設船の船舶管理と運航を担っており、乗組員をはじめとする関係技術者のDP操作関連の訓練を自営化。さらに、商船三井グループ内にとどまらず広く洋上風力発電や海洋開発の特殊船などのユーザーのニーズに応じたトレーニングを提供する。

併せて、シミュレーターを活用し、各種港湾整備や航路安全対策、今後重要性が増す洋上風力発電関連事業などへの貢献を通じて地球の環境負荷低減に寄与することを目指す。


海底ケーブル敷設船(写真提供:国際ケーブル・シップ)


SOV(洋上風力メンテナンス支援船)

(藤原秀行)

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