神奈川・藤沢の「サステナブルスマートタウン」など3カ所、再配達削減図る
パナソニック産機システムズは9月30日、神奈川県藤沢市の「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」など3カ所で10月3日に「受け取り用冷凍・冷蔵ロッカー」を用いた既築マンション・住宅団地向けの無人受け取りサービスに関する実証実験を開始すると発表した。
受け取り用冷凍・冷蔵ロッカー(同社提供)
共働き世帯の増加やECサイトの利用拡大とともに、宅配事業者の人員不足と再配達の負担が課題となっており、特に冷凍・冷蔵品は、宅配ボックスなどを用いた「置き配」を利用できないため、不在の場合は再配達になってしまうのがネックだった。
パナソニック産機システムズはこれまで既築の商業施設や食品小売店舗などにロッカーを導入した実績を基に、既築のマンション・住宅団地にロッカーを後付けで設置する。実験では、参加する1次産業事業者や小売事業者が扱う地産の新鮮な農作物・海産物を直接ロッカーへ届けるサービスと、佐川急便や他の運送会社が再配達時にロッカーへ届けるサービスの2種類を提供。利用者は都合の良い時間に、配達員と非対面で冷凍・冷蔵品を受け取ることが可能になる。
設置後の再配達率の推移や、居住者の満足度などを調査し、受け取りサービスの利便性を検証するのが狙い。
受け取り用冷凍・冷蔵ロッカーは、パナソニックグループが代表幹事を務める「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」、「Tsunashima サスティナブル・スマートタウン」内にある「プラウド綱島SST」、野村不動産と関電不動産開発、パナソニック ホームズの3社による分譲マンション「プラウドシティ日吉」に設置。利用者の商品理解を深め、魅力を伝える機会として参加事業者によるマルシェの開催も予定している。
3カ所のうちTsunashima サスティナブル・スマートタウンとプラウドシティ日吉では11月1日に実験をスタートする。
(藤原秀行)