【動画】ヤマトグローバルロジ、東京・京浜島の新物流拠点を公開

【動画】ヤマトグローバルロジ、東京・京浜島の新物流拠点を公開

日本起点の輸出入貨物「玄関口」として展開、美術品や海外引っ越しも強化

ヤマトホールディングス傘下で国際一貫輸送などを手掛けるヤマトグローバルロジスティクスジャパン(YGL)は3月6日、東京・京浜島で新たに稼働させた物流拠点「東京グローバルロジゲート」をメディアに公開した。


「東京グローバルロジゲート」の外観


「東京グローバルロジゲート」の外観

隣接する「京浜島流通トリニティセンター」

新施設は地上4階建て、延べ床面積1万9931平方メートル。大井コンテナ埠頭やJR貨物の東京貨物ターミナル駅、羽田空港がいずれも4キロメートル圏内に存在し、ヤマトグループの中核総合ターミナル「羽田クロノゲート」からも2キロメートルという地の利の良さを最大限活用。

海上輸送貨物をメーンのターゲットに据え、仕分けやピッキング、一時保管、検品、包装・梱包などに加えてラベル貼りといった流通加工や通関も1カ所で提供できるヤマトグループ初の総合拠点として運営。顧客の物流コスト削減やリードタイム短縮を実現し、日本を起点とする輸出入貨物の玄関口として展開、取り扱い量の拡大を図る。

併せて、YGLが主要サービスとしている美術品輸送や海外引っ越しを強化するための基幹拠点としても運用していく構えだ。

1階はクロスドッグやパレット積み、通関などの荷役エリア、2階は美術品の保管や作業を行うエリア、3階は事務所、4階は流通加工や一時保管などのエリアと明確に機能を分離。保税蔵置場の設置も関係当局に申請している。

さらにヤマトグループで特殊梱包などを展開しているヤマトパッキングサービスの「京浜島流通トリニティセンター」が隣に位置しており、輸出入貨物の迅速な梱包などで協力する。


2階の美術品作業専用スペース

2階の美術品用ビューイングルーム。一時保管している作品の内覧などに使用

最上階の倉庫スペース。5994平方メートル

1階の荷役用スペース。倉庫面積は3916平方メートル

隣接するヤマトパッキングサービスの「京浜島流通トリニティセンター」。特殊梱包などの面で連携する


最上階の広大な倉庫スペース

アパレルや医薬品、化粧品の需要拡大に期待

新拠点内で記者会見したYGLの金井宏芳社長は、輸出入貨物の展望について「確かに昨今の米中貿易摩擦の影響で貿易の鈍化はあると思うが、一方で日本とEU(欧州連合)間などのように、いろいろな経済連携協定が地域ごとに活発になっているのも事実。そういった意味ではプラスとマイナス(の要素)はあると思うが、全体としてはやはり物量が増えていくのではないか」と展望。

「日本発着という観点では、越境EC(電子商取引)でtoCに加えてこれからは“スモールtoB”みたいなものも増えていくだろう。そうした状況も踏まえてこのタイミングで新拠点を稼働させた」と狙いを説明した。

併せて、新拠点の運用に関しては「高付加価値の商材を扱っておられるお客さまをサポートしていきたい」と強調。アパレルや医薬品、化粧品などの分野の利用拡大に期待を示した。


記者の質問に答える金井社長

(藤原秀行)

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