オーストラリア製機体活用、将来の配送ネットワーク構築視野
兼松は3月10日、石川県加賀市と連携し、ドローンを活用した血液輸送などの実現に向けた実証試験を同日始めると発表した。
両者は「空飛ぶクルマ・ドローンを用いた地方創生を実現するための包括連携協定」を締結済み。実験は加賀市が推進するAdvanced Air Mobility（AAM）の産業集積を目指す「空の産業革命」実現に向けて進めている活動の一環と位置付けており、将来のメディカルドローン配送ネットワーク実装化を目的としている。
実験では、兼松が資本・業務提携しているSkyports（スカイポーツ）がドローンのオペレーターを務めている。
加賀市内の医療機関間を結ぶ2ルートを配送経路として設定し、ドローンで血液などの模擬品を配送。輸送時の温度変化や温度管理、配送可能数を検証する。
オーストラリアのドローンメーカーSwoop Aero（スウゥープエアロ）製ドローン「Kookaburra（クーカブラ）」を使用。今回の実証実験が日本国内での初飛行になる。
実証実験の概要
実施予定日
令和5年3月13～17日
※3月15日：招待者向け実証日、荒天時予備日：3月16日
飛行ルートおよび離着陸地点
加賀市医療センターを中心に、「加賀温泉ケアセンター～加賀市医療センター」および「山中温泉ぬくもり診療所～加賀市医療センター」の2ルートで実施。当該飛行は「有人帯地帯/目視外飛行/幹線道路の横断」を含み、将来における「レベル4」（都市部上空の目視外飛行）を想定した飛行ルート。医療機関施設で垂直離発着することで、各医療機関内の輸送ルート動線を可能な限り短縮できるよう設定している（加賀医療センターの離発着場は施設屋上に設置）。
役割分担
石川県加賀市：本実証委託事業者、地域調整、実証全般の支援、施設提供
兼松：本実証受託・主体事業者、全体統括
Skyports：ドローン機体提供、ドローンの遠隔運航
特別協力
NTTコミュニケーションズ北陸支社：ドローン飛行における通信環境の提供
（藤原秀行）※いずれもプレスリリースより引用
