国交省出身の空港施設副社長が辞任、元次官の人事介入が影響か

国交省出身の空港施設副社長が辞任、元次官の人事介入が影響か

「一身上の都合」と説明

空港のオフィスビルや格納庫の管理・運営などを手掛けている東京証券取引所プライム市場上場の空港施設は4月3日、国土交通省出身の山口勝弘副社長が同日付で辞任したと発表した。

同社に関しては、国交省元事務次官の本田勝氏(現東京メトロ会長)が昨年12月、空港施設の乗田俊明社長、稲田健也会長と面会し、山口氏を同社の次期社長に昇格させるよう要請していたことが発覚。国交省の有力OBが民間企業のトップ人事に介入しようとしたと、経済界などから強い批判が巻き起こっていた。

空港施設は山口氏の辞任について「一身上の都合」としか説明していないが、今回の問題が影響した可能性がある。

空港施設の乗田社長らによれば、本田氏は乗田社長らと面会した際、自分は国交省の有力OBの「名代」として来たと表現するとともに、山口氏が社長に就けば国交省として経営をサポートする旨を説明したという。本田氏は国交省の権威を使って役員人事に介入しようとしたことはないと否定している。

(藤原秀行)

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