霞ヶ関キャピタルとSREHD、小口・短期利用可能な「オンデマンド冷凍・冷蔵倉庫」実現で合弁へ

霞ヶ関キャピタルとSREHD、小口・短期利用可能な「オンデマンド冷凍・冷蔵倉庫」実現で合弁へ

物流現場の人手不足や業務効率化促進を支援

霞ヶ関キャピタルと不動産領域のDX支援を手掛けるSREホールディングス(HD)は11月21日、冷凍自動倉庫など保管スペースの確認・予約や入出庫・在庫管理を効率化するシステムを用いた冷凍保管サービスの提供と当該システムの開発に向け、合弁会社「X NETWORK(クロスネットワーク)」を11月20日付で設立したと発表した。

霞ヶ関キャピタルとSREHDは共同で、冷凍保管サービス事業と当該事業に供するシステム開発を推進。冷凍自動倉庫と需要予測システムなどを組み合わせた先進的な拠点を開発し、物流現場の人手不足カバーや業務効率化促進を後押ししていきたい考え。

合弁会社はまず霞ヶ関キャピタルの100%出資で立ち上げた上で、2024年1月下旬に一部株式をSREHDが取得し、霞ヶ関キャピタルが95%、SREHDが5%となる予定。本格的な営業開始は2024年の夏から秋ごろをめどにしている。


(霞ヶ関キャピタルとSREHD提供)

霞ヶ関キャピタルは冷凍食品の国内消費量増加による冷凍冷蔵倉庫の需要拡大、2030年のフロン規制を見据えた冷凍・冷蔵倉庫の機能改善ニーズの増大を踏まえ、冷凍・冷蔵倉庫の企画・開発に注力している。

冷凍・冷蔵倉庫内は‐25℃にも達し、労働環境としては非常に負荷が大きいため、労働環境を改善し生産性の向上に取り組む必要があると判断。解決策として埼玉県所沢エリア、青森県八戸市、大阪府南港エリア、神奈川県川崎市などで冷凍自動倉庫の開発を進めている。

今回のシステム開発に際し、高まる冷凍・冷蔵倉庫の需要に霞ヶ関キャピタルが対応する中で、季節性による小口かつ短期の倉庫利用ニーズの強さに機会を見出し、小口の冷凍荷物を必要な期間だけ預けられるフレキシブルな倉庫ソリューションの開発を模索した結果、SREHDが持つAI/IT技術を活用し、冷凍保管サービス事業の実現を共同で目指すべきと判断、基本合意書の締結に至った。

合弁会社の設立を通じて、霞ヶ関キャピタルが有する物流施設開発・運営のノウハウと、SREHDが蓄積しているデータサイエンティスト・エンジニアによるシステム開発・運用のケイパビリティを掛け合わせ、新たな物流DXソリューションの開発を企図。具体的には、霞ヶ関キャピタルが開発する自然冷媒による環境配慮型かつ、省人化運営による労働環境配慮型の冷凍自動倉庫と、SREHDの需要予測モジュールなどのテクノロジーを組み合わせ、先進的な冷凍保管サービスの実現を推進する。

倉庫1棟を借りる際に要する敷金・仲介手数料などのコストをかけずに、繫忙期の既存倉庫に収まりきらない冷凍荷物の保管や倉庫移転の間の一時的な保管場所としてパレット単位で利用できる保管スペースのオンデマンドプラットフォームの確立を目指す。

合弁会社の概要

(1)名称

X NETWORK株式会社(クロスネットワーク)

(2)所在地

東京都千代田区霞が関3-2-1

(3)代表者の役職・氏名

代表取締役 杉本 亮

(4)主な事業

冷凍自動倉庫等による荷物の保管サービス等

(5)資本金

50百万円

(6)出資比率(※)

霞ヶ関キャピタル95%、SREHD5%

(7)決算期

8月

※会社設立時は霞ヶ関キャピタル100%、2024年1月下旬を予定しているSREHDへの株式譲渡後は記載の出資比率になる計画

現時点での想定スケジュール

合弁会社設立日

2023年11月20日(月)               

株主間協定書締結日(予定)

2023年12月下旬 

営業開始日(予定)

2024年夏秋

(藤原秀行)

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