三菱地所、神奈川・座間と相模原で総延床面積25万㎡の大型物流施設2棟竣工

三菱地所、神奈川・座間と相模原で総延床面積25万㎡の大型物流施設2棟竣工

開発は計40物件・総事業費6400億円へ

三菱地所は12月1日、マルチテナント型物流施設「ロジクロス座間」(神奈川県座間市、延床面積約17万8700㎡)とロジクロス相模原」(神奈川県相模原市、約17万900㎡)が竣工したと発表した。

ともに免震構造を採用、同社としては過去最大規模の物流施設開発となった。

同社の開発実績は今回の2物件を含めて23物件、開発・計画中の物件を合わせると計40物件(延床面積425万㎡)、総事業費は6400億円となる予定。


ロジクロス座間


ロジクロス相模原

三菱地所は今後も、ブランドで掲げている信念「MOVING TOMORROW未来を動かす物流施設へ」の実現に向け、需要が増加する冷凍・冷蔵食品やフロン冷媒規制などに対応する賃貸型冷凍冷蔵物流施設のほか、自動運転トラックなど次世代モビリティの受け入れが可能な基幹物流施設(高速道路IC直結の物流施設)などの開発を通じ、物流企業・荷主企業の拡張・移転ニーズや物流業界が直面する「2024年問題」などの課題解決を後押ししていく構え。

「ロジクロス座間」は「オアシス」をテーマに設定し、フジタのインテリア室が監修、三菱地所グループのメック・デザイン・インターナショナルが家具選定したラウンジのほか、売店、貸会議室、シャワールーム、ランドリールーム他共用部の充実やシェアサイクルステーションの設置などで、施設内の就労環境向上を図っている。

エントランスやテナント専有部(倉庫・事務所)のセキュリティには三菱地所が丸の内エリアで協業するDXYZの顔認証プラットフォームサービス「FreeiD」を物流施設で初めて導入。テナント企業が無償で顔認証システムを利用可能とすることで、物流業界のDX化を加速させる。

需要が高まっている危険物倉庫を2棟敷地内に計画、テナントの危険物保管ニーズに対応する。

物流ロボットの効率的かつ安全な運用に寄与する施設づくりのため、英国CoGriグループの日本法人CoGri Japanと協業し、床コンクリート最新仕様の国際規格TR34 4th Edition FM2クラスの認証を取得済み。


1階南側ラウンジ


危険物倉庫

【施設概要】
所在地:神奈川県座間市栗原493-5
アクセス:(自動車)東名高速道路「綾瀬スマートIC」より約5.2km東名高速道路「横浜町田」ICより約8.1㎞ 圏央道「県央厚木」ICより約8.3㎞
(電 車)相模鉄道本線「さがみ野」駅より約1.6㎞ 小田急江ノ島線「南林間」駅より約2.7㎞
敷地面積:約80,800㎡(約24,400坪)
延床面積:約178,500㎡(約54,000坪)
構造:地上5階建、ダブルランプ型、柱RC・梁S造、免震構造
用途:マルチテナント型物流施設
建築主:座間デベロップメント特定目的会社※3、ENEOS不動産株式会社
※3 三菱地所株式会社の特定子会社
コンストラクションマネジメント:株式会社三菱地所設計
設計施工:株式会社フジタ
着工:2022年4月1日
竣工:2023年11月30日

「ロジクロス相模原」はエントランスや3カ所の大規模ラウンジなど、共用部デザインをフィールドフォー・デザインオフィスが監修、メック・デザイン・インターナショナルが家具選定をそれぞれ担当。ラウンジの一部天井には、三菱地所グループのMEC Industryが製造している「MIデッキ」を採用。仕上げ材として国産木材を活用した製品を使用し、環境保全に寄与するとともに施設で働く従業員がくつろげるよう配慮している。

高まる空調設置ニーズに対応するため、倉庫区画当たり4~6機の空調室内機を実装し、倉庫内就業者の作業環境改善をサポートすることにより、雇用の確保・継続に寄与を目指す。倉庫内の照明にはアイリスオーヤマの無線制御システムLiCONEXを導入。テナント企業は状況や用途に合わせて照明の明るさ・点灯をフレキシブルに抑制し、コスト・環境にも配慮した施設利用が可能になる。

地震発生時に備えて清水建設が開発した「安震モニタリングシステム」を採用し、被災状況を即座に判定。東西のエントランスにはデジタルサイネージを設置し、平時には館内のエネルギー使用状況や公共交通機関の時刻表を表示するなど、被災時には上記システムと連携し、「見える化」することで、在館者の安全確保に向けた行動への支援を図る。


1階西側ラウンジ


倉庫内空調室内機

【施設概要】
所在地:神奈川県相模原市中央区淵野辺五丁目11番10号
アクセス:(自動車)圏央道「相模原愛川IC」より約6.8 km 東名高速道路「横浜町田IC」より約10.8 km(電 車)JR横浜線「淵野辺」駅より約1.5km 「古淵」駅より約1.5 km
敷地面積:約78,100㎡(約23,600坪)
延床面積:約170,900㎡(約51,700坪)
構造:地上5階建、ダブルランプ型、柱RC・梁S造、免震構造
用途:マルチテナント型物流施設
建築主:淵野辺デベロップメント特定目的会社※4、日本生命保険相互会社
※4 三菱地所株式会社の特定子会社
コンストラクションマネジメント:株式会社三菱地所設計
設計施工:清水建設株式会社
着工:2022年6月1日
竣工:2023年12月1日

今回竣工した両物件はともに、CASBEE建築評価認証における最高ランク『S』の取得、屋根上に2200kW超の太陽光発電設備を設置し施設内で利用することで建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)が定める最高5つ星を取得に加えて、年間の一次エネルギー消費を実質的にゼロとする最高ランク『ZEB』認証取得を達成した。

併せて、敷地内既存樹木の保全や、共用部の什器には当社社内ベンチャー制度から事業化されたエコファニから良質なリユース什器を購入することで環境保全・廃棄物削減にも努めている。

(藤原秀行)※いずれも三菱地所提供

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