キャンパーやサイクリストたちに食べ物輸送を想定
AZ-COM丸和ホールディングス(HD)とドローン開発などを手掛けるeロボティクス茨城(茨城県かすみがうら市)は2023年12月29日、日本で2番目に大きな湖の霞ヶ浦で、ドローンとロボットを組み合わせた自動配送の実証試験を同年11月に行ったと発表した。
国土交通省が全国10カ所で採択した「無人航空機等を活用したラストワンマイル配送実証事業」の一環として実施した。
AZ-COM丸和グループでデータ保管などのサービスを手掛けるアズコムデータセキュリティも参加した。
霞ヶ浦周辺はキャンプ場、公園、サイクリストの休憩所などが点在している一方、周辺にはスーパーやコンビニ、ファーストフード店などが少なく、現地を訪れたキャンパーやサイクリストたちが食べ物を調達するのが難しいという課題を抱えている。
当該エリアを管轄する複数の自治体の協力を得て、大型ドローンとUGV(自動搬送ロボット)を組み合わせ、ラストワンマイル配送を自動化することを想定。具体的には、11月25日に美浦村の大山~行方市の天王崎公園間で、往路は同村の週末カフェのゴジラカレーをドローンで配達した後、最後はUGVで利用者まで届けた。復路は行方市特産のさつまいもを使った温かい焼き芋を同様に輸送した。
11月26日にも実験を予定していたが、悪天候のため中止した。
配送手段を国交省が進める「手ぶら観光」に活用することで、インバウンド需要を見据えた旅行市場拡大への貢献も目指す。
eロボティクス茨城は、2024年には新たに土浦市など霞ヶ浦周辺の自治体と連携し、ドローンの飛行航路を東西に拡張することを想定している。
(AZ-COM丸和HDプレスリリースより引用)
(eロボティクス茨城提供)
(藤原秀行)