市街化調整区域の開発規制緩和、高速道IC近隣などの工場や研究・物流施設が対象

市街化調整区域の開発規制緩和、高速道IC近隣などの工場や研究・物流施設が対象

政府が地域未来投資促進法の「基本的な方針」改正、自治体の積極的な誘致可能に

政府は2023年12月28日、地域の特性を生かした事業を手掛けている企業を支援し、地域経済の成長を促す「地域未来投資促進法」に則り、具体的な支援の方向性を定めている「地域における地域経済牽引事業の促進に関する基本的な方針」を同日付で改正した。

農地や森林を維持するため住宅や商業施設などの開発を制限している「市街化調整区域」の規制を一部緩和。高速道路のICや幹線道路の周辺で事業に必要な工場、研究施設、物流施設への開発許可を出しやすくし、地方自治体が物流施設などをより積極的に誘致できるようにして地域経済の活性化を図るのが狙い。

同方針に基づき、都道府県や市町村が作成している「基本計画」の中で、重点促進区域内に設定する「地域における産業立地の促進のために必要と認められる区域」に立地する工場、研究施設、物流施設が対象となる。

同方針は、事業に使う施設で市街化地域では用地を取得するのが困難なことなどを前提に、高速道路や鉄道の貨物駅、港湾の近くに立地する食品関連の物流施設や植物工場などについて、市街化調整区域内での開発を容認してきた。今回の改正で政府が容認する範囲を拡大した。

(藤原秀行)

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